 すべてのおすすめ
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{引用=
冬がとどく
 
真夜中のようにしずかに
  誰にも 気づかれることの
  ないように
技師のつめたい指をして
  冬は、いつもきびしさで やってくる
翳ろ .... 
{引用=
 少しためらい
端座する
永いあいだひらくことのなかった
古い三面鏡
 鏡のなかに{ルビ生=お}う
まよいの雪雲は、ひろがり
 僕は、人らしくあろうとし、
ど .... 
{引用=
糸を吐く
吐きつづける
安住する繭を紡ぐためでなく、
時は、裸形の
いつわることのない
思秋期
無月の夜に さまよい
眠りにたゆむ街に
星の つつし .... 
{引用=
忘れ去られた化石のように
 書籍がたちならぶ
黴は 胞子のにおい
 博物館の展示品さながら
 標本とみまがい、
ここでは もう誰も
 紙に書かれた物語を
 手 .... 
裸足で
知らぬまに 遠くまできていた
虹色の汽車にのって帰ろうと想う
歩んだそこには、
軌道がしっかりのこっている
帰りは 来るときほどの苦労がないね
そんな声がする
ただ、さびしいあき .... 
「「 牛丼の並、コールスロー付で・・・
「「 はい、A定 一つはいります
時はしらずに 十四年をかさね
昔とすこしも変わらぬ オレンジの看板
丸いスツールにすわり
空 .... 
