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じゃりじゃり、
雑踏をかみしめる。
私の口のなかは、
色々な音で異臭を放っている。
あなたの声は、
とっておきたくて、
まだ白いお皿の上においてあります。
あなたの声は影のように、
....
指先が触れる。
指先が動く。
私の一日がはじまる。
ことばを書くことは、
身体の一部のようなもの。
私がそっと、
何かの気配や、
匂いを感じただけで、
そこからもう、
物語がはじま ....
ひとつの約束と
約束が、
重なりあって
運命を生む。
人はただ、
その儚い糸を信じて
結ばれる。 ....
胸に手をあてる。
指がゆっくりと心臓に近づく。
きいたことのない、
初老の声が響く
（自身の内へ
精神の内へ入りなさい
そこに、
求めているものが
必ずあります ....
『平行線』
とおくで
銃声が泣く
この手と
隣り合った君の手は
こんなに近くにあるのに
ものすごく遠い
銃声が響きわたる
この街の片隅の
四角い空は ....
しあわせなひとは
はなれていても
よりそいあえるひと
わたしのなかの
皮のような
息をしない
過ぎていったふるい ....
