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かすかな気体が母音をまねて
つつましく
遠くの空をながめる子
瞳に映る季節、また季節
繰り返される慈しみ

陽射し
向こう側へ手をふる
帰れないと知っても
魂は旅をするかしら
平行 ....
涙をくみあげる ゆびさきの淡い痛みが枯れるときは来ない
かぎりない往復は いくつもの色で潤滑されて
かなしみの精度をふやし
五官のうつせみにくりかえされる干満
光のない静寂には 距離をはかるの ....
遠くの街の錆びた街路樹に
薄紅色の吐息が咲く
秘密めいた儀式は終わりがない悪夢によく似て
通りすがりの足音を数える孤独な作業みたい


蛇口からほそく水を落とす
鉄くさい地 ....
北の国で少女は
歌を集めて翼を織った
旅してゆきたかった
生ぬるいかげろうの季節に
歌はそこら一面で摘まれ
籠のなかでちいさく鳴いた
迷子になったひよこたち
草原を季節風が ....
朝焼彩茜色さんの橘あまねさんおすすめリスト(4)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
秋に寄せる- 橘あまね自由詩815-10-5
夢、一夜- 橘あまね自由詩1214-7-11
白い花の抜け落ちる憂鬱- 橘あまね自由詩714-4-11
五月、北の国の少女は- 橘あまね自由詩2312-4-29

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