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ラジオで誰かが言っていた
「小さなことからコツコツと」を
「小さな琴から骨骨と」なんて変換していた翌日
ご近所でお骨発見のニュース

家族すら知らないうちに家の中で骨になるのなら
たぶん友 ....
きみのことばは

秋の冷たい雨のようだね

仄かな愛の燃えかすを

ひとつ ひとつ 丁寧に

つまむように消して行く

夏の陽射しに彩られた

一輪の記憶が今しがた

明け ....
秋の海が荒々しく呼吸する
うねる波 遠く水平線の少し上に
厚く濃く垂れこめた雲また雲

ただ一人歩く砂浜は
自らの心象を行くよう
波に打ちあげられた貝殻や
流木のような言葉を拾いあげては ....
今日は素晴らしき日曜だ
嵐に弄られる街路樹と
無意味に転がる棒切れが
呼吸のように入れ替わる
ペテンのような日曜だ


あなたの瞳の奈落に潜む
鬼火のような問いかけは
閃くごとに ....
いつも猫ばかり見ている

静謐な佇まいに時を忘れ

衝動のまま自らを由とする様に息をのみ

猫という美しい獣に憧れ続けている

 わたしは悲しい犬

どれほど否定しようとも

 ....
 書きたかった
ずっときみのことが

心臓が血液を押し上げるように
月が魚を狂わせるように

まるで澄まし顔の
 未開の詩よ
ことばの装いと枷とはわたしのもの

やがて旅人でしかい ....
夜よ ご機嫌麗しゅう
少し話していきません
ぬるい時間をちびりちびり
ロッキングチェアで揺られるような
取りとめのない浮世のことを

露出狂の政治家たちが
脂っこいことばを吐き出してはそ ....
 垂直な光のピンで留められて
 横たわる朝は散乱した昨夜の屍だった
 まだ誰もいないスーパーの駐車場で
 ぬるい風が砂埃を吹き上げている
 
 一匹の小さな蛾が
 逆らいながら飛んで行く
 ....
小さな子供のやわらかな髪を
指でやさしく梳かすように

風は愛撫する

幼いころから見慣れている
名も知らぬ野の草花を

市営住宅が建ち並ぶ
隙間の小さな芝生の上

心地良さげに ....
幼い心をこじ開けて

あなたは痛みを植えて行った

悶え苦しむ年月

綺麗な嘘で幾重にも

痛みを包んで行った


いま この心に抱いているのは

ぞっとするほど美しい

 ....
ひねくれて咲いた花は
つまらない冗談を浴び
触れない風潮にそよぎ
良く肥えた嘘に根を張った


 罌粟より見開いて
 月よりもあぶなくて
 桃よりも貪欲で
 嘘のようにやわらかい
 ....
     四月  灰色の午後
    
     湿った雪が舞っている


    人生で何度目のことだろう
   
     心は鉛の錨となり

    失望の海に深く下ろされてい ....
突風が春の入城を告げ知らせ
冬の残党は最果ての地へと追われて行く
変わることなく季節の車輪は廻る
時のレールを 一方向に

樹木もまだ裸のころ
花よりも先に咲く少女たちは明るい色の服を纏い ....
両の窓から見えるものはみな不確かで
ぼんやりと光に融け出しているようだ
心は焦げ付いた鍋のように
そのまま冷たく放置されていた

  杖をついて 
   時が行き来する

  昭和 ....
この日は特別なのだ
人々は痛みと悲しみを共有し
信じる神を持たない人々も
祈りを捧げずにはいられなかった

この一年
多くのボランティアが汗を流し
沢山の これから が話し合われ
かつ ....
山砂はもうない
海砂ばかりが浚われ
洗われ
遠く運ばれ
混ぜられる
ごくありふれた砂粒に時折混ざる
貝の欠片の白い顔
ガラスの名残の澄んだ瞳
際立つ別嬪な粒子たち
僅かに
微かに  ....
こんな朝に
カラスのカの字もありゃしない
太陽はふやけた面の木偶の坊だ
白い国道の上
黒いおまえは完全に死んでいる

暗がりのおまえは
いつも何かを舐めていた
おまえが前を横切る時には ....
ない

時間がない

眠りがない

ことばがない

つく 嘘もない

打ち明ける 真実もない

積み上げる 思想もない

吐き出す 幽霊もない

絶叫する 空白もない
 ....
今夜こうして詩を書くけれど
世界中にある様々な不条理や
悲しみや痛みを知らない訳ではない
この国を覆う様々な矛盾も
今こうしている時にどれだけ多くの人が
不安に慄いているかも

ただ今夜 ....
あなたは
黒いショールの隙間から
少しだけ
見せてくれた

嘘も真もなく
構えもせず
力を抜いて
雲間の月のように

鉄筆で深く
刻まれた詩
人生の一片一片
散りゆく時を知り ....
HALさんのただのみきやさんおすすめリスト(50)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
小さなことからコツコツと- ただのみ ...自由詩21*12-11-11
冷たい雨- ただのみ ...自由詩22*12-11-8
それもまた- ただのみ ...自由詩19*12-11-1
感傷に溺れて笑う日曜に- ただのみ ...自由詩15*12-10-28
憂鬱の鎖- ただのみ ...自由詩16*12-9-10
未開の詩よ- ただのみ ...自由詩23*12-9-2
夜よ_ご機嫌麗しゅう- ただのみ ...自由詩13*12-8-19
僕が君を一匹のみすぼらしい蛾に譬えたなら- ただのみ ...自由詩24*12-8-9
夏のこどもたち- ただのみ ...自由詩24*12-7-24
ある愛のかたち- ただのみ ...自由詩17*12-7-14
時代の日陰の奇妙な花- ただのみ ...自由詩14*12-4-18
__尽きぬ恵み- ただのみ ...自由詩20*12-4-7
遅れる時計- ただのみ ...自由詩15*12-4-1
春の悲哀- ただのみ ...自由詩13*12-3-14
石膏像は見せかけの黙祷をする- ただのみ ...自由詩11*12-3-11
一個の孤独- ただのみ ...自由詩13*12-2-26
ジンクスが死んだ朝- ただのみ ...自由詩25*12-2-19
ない- ただのみ ...自由詩20*12-2-16
すこし話しがしたいんだ- ただのみ ...自由詩16+*12-2-13
尊敬をこめて- ただのみ ...自由詩12*12-2-8

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