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花を知らない砂漠の女王
ミルフィオリの花を
いつか手渡してくれた人
砂漠に星の種を蒔く人

いつか一緒に行こうと言った
花を見に行こうと言った
ガラスじゃない息をする花を

いま ....
長い髪はつるのように
あなたがいない時間を
追いかけるように伸びて
白いため息が雪になり
緑の葉に降り積もる

春になれば逢えると
少しでも早く
少しでも近くにと
雪色の手を伸ば ....
売れ残りの冬の缶詰を
雪の精が月の工場から出荷する
妖精はもういらないと言う
春の種に必要な雪解け水は
森に十分あるからと

綺麗な六花のラベル貼り
千個を雲の上に並べる
さあこれ ....
がらにもなく
人間を信じてしまったのです
足踏みオルガンの
空気が少し抜ける音
いつも私が座る事が多い

買い替えてと言えば
捨てられてしまいそうで
言い出せなかった

赤トンボはいつも
あのオルガンに止まってた
 ....
沈黙の夜に耳を澄まし
星の歌を聴く

こぼれ落ちる音を
部屋の天井にピン止めする

布団からそっと覗けば
ここは夢の待合室
最後に見た海は
寒桜の隙間
白い泡が飛んで散る
追いかける花びら
ウミネコが咥えていく

水平線の空
雲を割り降りてくる
オレンジ水晶の柱

ピンの折れたオルゴール
星を ....
冬の風は少し固い
庭の薔薇は頬の色
妖精が落とした花びらは
降り積もる雪の栞となり
あなたの愛のように読まれる
おばしまに乗る月は
妖精のスカート
葡萄色の瞳
月の吐息は朧にかかる

レンゲ畑は美しい雪の下
雪のミツバチはあなたの面影
月光を集めて飛んでいく

妖精のうしろ姿が見える
月 ....
香炉の炭が小さく赤く
藪小路の実のように

置かれた和菓子のように
上げた障子戸の向こうに
雪で染めた羽根が見える

茶室でふたりきり
白い息はひとつきり
他人の不幸に辿り着いたら
なぜだか幸せを噛み締めているようで
どす黒い絆という文字ばかり踊っているのです
雲をシュレッダーに掛けたように
雨が降り出した

空に磨かれて
美しい雨が

大声でなくように
産まれるように
覆盆子の歌が聞こえる

あれは遠い昔に覚えた和歌

単衣の袖は美しく赤く染みて

月夜の長塀に妖精の影が踊る
妖精が毎晩ずっと
雷雨の夜も
凍る夜も
風が羽根を掴む夜も

いくつも季節を越えて
一つづつ運んでる
小さなバラの蕾を
ひとりぼっちの
あの子のポストに

あの子はもう一年も
 ....
月から流れる光が
砂時計のように

ゆっくりと
時には早く
街に降りそそぐ

誰もいない
暗い部屋の窓にも
月の光が温もりを照らす

街灯のない道に
小さな花が咲いている
月 ....
天窓にひとり
夕日に火葬されてひとり

赤とんぼひとり

馬鹿な詩人なら
まるで自分のようだと
同情を誘うような
ありふれた言葉を書くだろう

ただただ
救えない
絶えゆく命を ....
凍るように広がる
冬の夜空は海のようで
東から西へ流れる月はクラゲ
夜光虫を集めたプレアデス

今夜も編んでるあなたへ
羊は身体を差し出して言う
私の毛をどうぞと
温かな夢を編んで ....
良寛の詩に涙するのは
そこに嘘が無いから

まわりくどく何でも一言
別の言葉に置き換えるような
幼稚な発想が無いから

良寛の詩に涙するのは
そこに飾り気が無いから

日常の汚 ....
雨上がりの公園で
月あかりを浴びて待つ
遠くへいった人を

あちらこちらの水たまりが
白く鏡のように木々を照らす
風が金木犀の香りをくれる

妖精が手をつないで飛んでいる
銀木犀 ....
パリの妖精
第16話「リュクサンブール公園の妖精」



花壇に建つ恋する
リュクサンブール宮殿
幾つもの空を映す池
王妃の可愛いポニー
噴水の虹のなかに座る妖精
毎日好きな部屋で ....
窓辺の朝日は懐かしい匂い
遠い国の匂いがする
いったいどれだけ
涙滲みたハンカチーフ燃やして
ここへたどり着いたの
流星を追い越して
銀河を照らして愛され
月を影絵にしてくれるたね
 ....
雨の夜は嬉しい
花に乗るのはシャボン玉
星を映しながら葉に落ちる
もう少し星を下さい
砂子のような星を
金色に光る星を
星になるまで
HALさんの丘白月さんおすすめリスト(22)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
砂漠の女王がみる夢- 丘白月自由詩120-1-26
白雪姫の妖精- 丘白月自由詩220-1-17
冬の缶詰- 丘白月自由詩120-1-17
死んだ妖精- 丘白月自由詩320-1-17
空耳の夢- 丘白月自由詩320-1-12
夢の待合室- 丘白月自由詩119-12-31
星のかき氷- 丘白月自由詩119-12-31
アンネフランクの思い出- 丘白月自由詩119-12-31
美しい舟- 丘白月自由詩119-12-21
幻の茶室- 丘白月自由詩119-12-21
災害の地- 丘白月自由詩119-12-21
雨が- 丘白月自由詩419-12-14
いちごの妖精- 丘白月自由詩119-11-17
恋する妖精- 丘白月自由詩319-11-16
永遠の花- 丘白月自由詩319-11-8
オレンジミュージアム- 丘白月自由詩319-11-7
おひつじ座- 丘白月自由詩319-10-17
空っぽの言霊たちへ- 丘白月自由詩119-9-28
金木犀と銀木犀の妖精- 丘白月自由詩119-9-15
リュクサンブール公園の妖精- 丘白月自由詩1*19-9-15
秋の陽に幻惑されて- 丘白月自由詩419-9-11
黄花千日紅の妖精- 丘白月自由詩219-9-11

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