巷で恋は歌われて
かつて私はそこに居た
巷で愛は歌われて
たぶん私はそこに居る

どちらも売れない一人芝居
わかっていてもやめられない
麻薬のような一人芝居
わかっていてもやめたくない　.... おいらんの舞う、月夜の事

花は散ってこそ華

今宵は全てを忘れるつもりで

貴方を待っていた

貴方の乱舞に酔う時を

明日は会えぬかもわからぬ

切なく灯る月が美しく

　.... 聴かなくなったCDが増えて
心のバランスを保つ道具が
音も立てずに崩れてゆく日々

思い出に色を付ける作業で
音楽と共に生きて来たのに
時が止まってしまったかのように
この部屋は静まり返　.... 水が水辺を踏みしめる音が
葉と葉のはざまに響いている
終わらぬことを表わす文字が
冷たい場所に冷たく残る


闇が指にひらかれ
光が枝に割れるとき
水は分かれ　　.... 束の間の輝きが水面に射すと

魚は　眠らない営みにリラリラと

言葉を浮かべ

手に取ろうと揺らめく影を砕いて

その光の枠を抜け出したまま

ほんの夏の終わりの方まで滑ってゆく。　.... ケチャップが人差し指に付いたら
誰かが舐めてくれたはずなのに
パパとママがいない台所は
甘酸っぱくて思い出に酔った

きっと一度はポケットに隠した
好きですなんてどの星にもある

遥か　.... さくらさくら生まれて初めて見るようにさくら見ました今日も明日も 光が交差する
クランクを曲がる、一光のバイクが
夜のうねりになって疾走する

テールランプが夜景に溶け込む頃
シグナルは赤から青へかわる
ホイールの芸術的な回転が
少年の目に留まる

　.... 雨が近づくと
植物の匂いが強くなる
それはまるで
隠す気のない事後のようで
私は好きになれない
（きっと
罪悪感の裏返しね）

彼の車に乗って
高速を使い海へ向かう
やがて雨が降り　.... 失った希望のアトリエ後にしていずこへ旅する絵描きかな 僕は眠っていて夢をみていた
僕の夢の中で君が眠っていた
君は眠っていて夢をみていた
君の夢の中にたくさんのチューリップが咲いていた
するとふいに
赤いチューリップがひとつ
君の夢の中からに　.... 紅玉
丸々と膨らんで
てかてかと赤く
誰も彼もを魅了する
君は美しい
認めるさ
ああ、君は美しい
君を非難する者など居なかっただろう
褒めて称えて持ち上げて
それが君の世界だった
　.... 壁紙が剥がれ落ちていく
鱗のように、枯葉のように
ポロポロ、ポロポロと
私は何になりたかったんだろう

その答えは
崩れゆく壁紙の向こうに
隠れているのかも

男はじっと立ちつくして　.... ねぇ　おぼえている

この世におりてきたころのこと

あしたが待ち遠しかった日々のこと

まばたきするたび　うつりかわって
桜の花びら
糸と針でネックレスにして
穴あけたところから
　.... 眠れない者達へ、安らかにと祈りながら



眠りは体を包みこむ

眠りは無力を教える

眠りは浅いと深いを繰り返す

眠りは野望を引き留める

眠りは希望を休ませる

眠り　.... 足元に菫みる町うれしくてうれしくて言葉いっとき捨てる 何もない原っぱの上に
広い草原はあって
その長い草を棟に見立て
小さな小さな
子供たちだけの秘密基地

お面をかぶった僕は言った
　　　　　
ともだちになってくれない？
一緒に遊べば　.... 四月に降る湿った雪を眺める憂鬱は
終わらない梅雨を眺める憂鬱に似ているのかもしれない
月日は愚直に戻らないが
季節はマンボのステップで
なんて陽気な気分ならいいけれど
四月に降る湿った雪を眺　.... タクシーの窓から見える夜景に
魂を投げて光になった

都会のイルミネーションはきっと
居心地の良いテーブルみたいで
すれ違う過去に乾杯をする

輝きの真ん中にいる人は
白い歯を出して笑　.... 小さな悪意に過敏に反応してしまう
私は小者　
小さな敵意にも過剰に身構えてしまう　
私は臆病者　

小さな無視とか無頓着とか
鈍感とか無意識、無関心をまき散らし、
他の誰かを傷だらけにし　.... 鐘を失くした鐘楼の
倒れ伏した影が黄昏に届くころ
わたしは来てそっと影を重ねる
深まりも薄れもせずに影は
その姿を変えなかった
わたしは鐘
貝のように固く閉じ
自らの響きに戦慄いている
　.... 小高い丘に
鉄塔が立っている

周辺の家々に
電気を送る為なのだろうが
今はもう使われていない

住む人も絶えた
この地域には
もういらなくなった

このあたりに
ポツリポツリ　.... スカバロフェアに行ったことがあるかい？　
ケンジが訊くから、ベンが待っているならね、と答えてやった。
ケンジは、ん？　という顔をして犀のような目でわたしを見つめた。
ただでさえさえない顔が、間抜　.... 横浜ー川崎間で
君の顔が浮かぶ
とりあえず昨日は去って
明日がやってくる


間も無く「　　　」が通過します
間も無く「　　　」を通過します


どこから私ですか
どこから今日で　.... また、書けない日々が続いている。書けないのではなく、書かないのだと、つぶやいてみる。つうか、詩なんて書いたことがないのかも、詩のようなものを書いては、詩かもしれないと、思い込んでいたかっただけかも。誰　.... 君にミモザの花束を
僕等の揺るがぬ友情さ
美しく風に揺れる
君の耳飾りと同じ色

君にミモザの花束を
僕の密かな恋のせて
君の腕の中で香る
花束の短い命を想う

君にミモザの花束を　.... もうすぐ日がめくれ
いくつか数えた頃
かの女はバラをたくさん落としてきたが
もうプロポーズされることがなくなったからと
時ごと綿毛に包んで
夏の来ない春に明け渡そうとしている

　.... 冬の城明け渡すとき水中で愛を交わしてウンディーネのように


雨そして夢から醒めた余白には君のではない愛の降りしきる


君の目に春を捧げる、遠い日に誰かに焦がれ散りし花びら


海　.... まっ白い
豆腐を
そっと
水底から
すくいあげるように

たいせつにしてきただろうか


リリースした
魚を
ゆっくりとした眼差しで
見送るように

やさしくしてきただろう　.... 朝がやってくる
風がやってくる
音がやってくる
虫がやってくる
雨もふりかかれば
猫もやってくる

人がやってくる

外へ広く放たれた
寛容な空間だった

祖母が景気よくぞうき　....

オキさんのおすすめリスト（84）
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きっとキット	- もっぷ	自由詩	2	18-5-1
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コレクション	- ミナト � ...	自由詩	6	18-4-20
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束の間の	- ハァモニ ...	自由詩	5*	18-4-16
赤いメッセージ	- ミナト � ...	自由詩	3	18-4-16
パララックス	- もっぷ	短歌	5	18-4-16
By__Design	- 暁い夕日	自由詩	10*	18-4-15
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失った希望のアトリエ後にしていずこへ旅する絵描きかな	- 暁い夕日	短歌	4*	18-4-13
春の悪夢	- 塔野夏子	自由詩	2*	18-4-13
傷ついた林檎	- 卯月とわ ...	自由詩	2	18-4-13
壁紙	- まーつん	自由詩	6*	18-4-13
卯月のゆめ	- 田中修子	自由詩	9+*	18-4-13
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パララックス	- もっぷ	短歌	2	18-4-10
20世紀少年	- 山人	自由詩	3*	18-4-9
ウイスキーを飲みながら	- ただのみ ...	自由詩	11*	18-4-8
ナビゲーション	- ミナト � ...	自由詩	3	18-4-8
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鐘楼	- ただのみ ...	自由詩	13+*	18-4-7
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誰一人としてその名で私を呼ぶことが永久にないとしても	- Lucy	自由詩	11*	18-3-20
ミモザの花束を	- 卯月とわ ...	自由詩	3	18-3-8
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