すべてのおすすめ
冬にすいかを食べたい
もうすいかしか食べられそうにないと言って
あなたを困らせた
今思うと
ロシアの童話にあるような
わがまま女じゃないか、あたし
あなたは
愛だというが
一抹の負い目 ....
壊れてしまったレコード
もしくは
石のように固いバームクーヘン化した父
その口からは
絶えず呪詛がこぼれる
隣に住まう
父の兄上との確執が
幼い頃から
絵巻物のようにまた綴られる
も ....
死にたての顔は
愛する人にだけ
見せたいと思う
それは最後の贈り物

だから
病院ではなく
家がいい

生まれたての顔だって
昔は
家で見られたのに

ほかほかの湯気をたてた ....
長いこと
なにかを探しながら
生きてきたけれど
とりたてて
見つけたものは
何もないような
気がする

わたしは
よくばりだったのだろう

長かった夜が明ける
昏い空に
ひと ....
桜が降ってくる
雪が降ってくるように

その時
人は
空を見上げずには
いられない
人は
命の終わりに
気づかないふりなど
出来はしないから

空から降ってくる
ひらひらと
 ....
    摘まれるのならあなたの指先で摘まれたいとささやく、
    生まれたばかりの黄緑色の新芽は、ニンフの羽のよう
    にやわらかいけれど、たちまち老化する残酷な御伽話
    を内包して ....
{画像=120404231231.jpg }
やっとこ咲いた
桜の前で
人々は
デジカメやケータイの
シャッターを切るのに忙しい
かくして
ひとひらに宿る
いのちの姿は
小さなSDカ ....
窓辺にやってきた
小鳥が泣く
さも かなしそうに
おまえもひとりなのかい
世界はこんなにも
広いというのに

庭のとまり木で
小鳥が啼く
さも たのしそうに
うたをおぼえたんだね
 ....
入れ子だよ君は僕のマトリョーシカ
    金環蝕キーンカーンキーン

みかづきがぼんやりうすい場所がある
        爪工場で働くこびと
ささくれだった
心は
ささくれごと
捨てるべし

さもなくば
ささくれは
夜毎の宴で
成長つづけ
わたくしは
ささくれの
奴隷に成り果ててしまうだろう

闇に伸びる金鎖

 ....
とうきびをかじる
ささやかな甘さが
舌をとらえて
愛撫する
脳神経へと伝わって
それは幸せな記憶になり
藍のリボンがかけられる
目印、として

シナプスは電気信号をおくる
わたしは ....
消毒薬で洗った
白い部屋は
どこまでも
清潔で よそよそしい

菌という菌は
すべて
死滅し
有機体は私ひとり
お見舞いにもらった
ガーベラが
いつのまにか
造花に変わる
( ....
入ってくるものが
多すぎる
出ていくものは
少なすぎる
残ったものは
結晶化し
塩辛い粒となる

時々こうして
泣いてみるのは
心の塩を
涙にまぜて
捨てているからなんだ

 ....
海の底の
とある場所に
海亀の墓場があるという

大海原を
潮流にのって
悠々と回遊していく
海亀は
死期を悟ると
特別な流れをつかまえる

それに乗り
終焉を迎えるために
 ....
薄いセロファンに
優しく包まれている
そのなかに
甘いものが
入っていることを
私は知っている

子供のころ
歯医者が大嫌いだった
何より
歯医者のおじさんが嫌いだった
というか ....
別れの時は
いつか来る
出会ったこと
その全ての先に
別れがある

ほんとうに
うれしい時は
泣いてもいいけど
ほんとうに
かなしい時は
笑っていたい

泣いて笑って
人生 ....
金持ちも
貧乏人も
健康な人も
病んでいる人も
希望に燃えている人も
絶望の淵に座り込んでいる人も
お気楽な人も
深刻な人も
白い人も
黒い人も
満たされた人も
飢えた人も
か ....
森林公園のなかに
それはそれは
長いすべりだいがあった

ゆるい
傾斜のそれは
すべると
ローラーが
カラカラと音をたてて
人をすべらせていく

ゆっくりと
ゆっくりと

 ....
{画像=120317205808.jpg}

野に集えよ
きんぽうげ

小さき
いつつの
花弁ゆらし
 ....
びいどろの中に
浮かぶ泡
気泡があるのは
不良品なのか
値下げの札がつけてあった

かなしい音が
とこしえに

びいどろに
刻まれた
唐草文様

ふるさとの野辺に咲く
名も ....
小柄な人なら入ってしまうような
大きなコインロッカーを
開ける時
必ず怖くなる

屍体を隠しておくには
ちょうどいいと
どこからか
声が聞こえて
息をとめて
扉を開く

{引用 ....
さよならと
手をふる時は
指と指の間を
すこし開けて
すきまを作る

かなしみが
そこから
上手に
逃げていくように

美しい水を
手にためる時は
指と指の間を
ぴたりと閉 ....
ママの手は
てんごくのにおいがすると
五つの子が
うっとりとして
わたしの手を離さない

てんごくも
じごくも
絵本のなかに
出てきたね

てんごくに
匂いがあるなんて
知ら ....
あいちゃんのおちゃわんは
ぷらすちっくでできています

あいちゃんは
とうとうみつからなかったけれど
このおちゃわんだけは
どろのなかから
みつかったと
おばあちゃんが
はなしてくれ ....
{画像=120309085636.jpg }
もがく
もがく
泳いでいるつもりなのに
もがいていた

救命ボートもない
 ....
うららかな日でございました

春まだ浅い
やわらかな陽光が
鏡のような海の面を
無数にきらめいていく
穏やかな日和に
お嬢様は嫁がれていかれました
でも
その胸中はいかばかりか
真 ....
溺れる人が
泳げないとは限りません
泳げるはずなのに
溺れてしまうことは
よくあることのようです
また
溺れた人を助けようとして
しがみつかれて
共に
溺れてしまうと
いうことも多 ....
ひと巻きをよけいに編みしマフラーの愛はちょっぴり重いのがいい

いいこともわるいことも君がそばにいてくれるのなら全部いいこと

来た道をまた帰るだけ簡単なことができない恋は球体


{ ....
{画像= 111225210311.jpg }
あたいたちの
時間は
人間なんかのそれより
短い
というより、速い
命短し恋せよ乙女なんて
悠長に歌なぞうたってたら
あっというまに
 ....
{画像=111225214607.jpg}
淡雪に似ている
さよならのカタチ
静かに
ただ降るだけで
積もらない
積もらせてみたってしょうがない
そんな淡雪

忘れなよ

吹雪 ....
ジュリエットさんのそらの珊瑚さんおすすめリスト(31)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
すいかにまつわるエトセトラ- そらの珊 ...自由詩8*12-4-29
石蕗の家(改題しました)- そらの珊 ...自由詩12*12-4-7
プレゼント- そらの珊 ...自由詩11*12-4-7
美しい朝- そらの珊 ...自由詩11*12-4-7
- そらの珊 ...自由詩20*12-4-5
茶摘み- そらの珊 ...自由詩10*12-4-5
カード型記憶装置- そらの珊 ...自由詩19*12-4-4
さえずり- そらの珊 ...自由詩16*12-3-24
ほぼ等身大- そらの珊 ...短歌10*12-3-24
ささくれ- そらの珊 ...自由詩6*12-3-24
Sugar_water- そらの珊 ...自由詩9*12-3-23
戯言- そらの珊 ...自由詩10*12-3-22
Salt_water- そらの珊 ...自由詩9*12-3-22
海亀の墓場- そらの珊 ...自由詩11*12-3-21
あめだま- そらの珊 ...自由詩12*12-3-20
Wonderful_days- そらの珊 ...自由詩5*12-3-19
星のこども- そらの珊 ...自由詩8*12-3-19
長いすべりだい- そらの珊 ...自由詩11*12-3-18
きんぽうげ- そらの珊 ...自由詩10*12-3-17
とこしえ- そらの珊 ...自由詩12*12-3-17
コインロッカーレクイエム- そらの珊 ...自由詩11*12-3-16
手のかたち- そらの珊 ...自由詩14*12-3-15
てんごく- そらの珊 ...自由詩26*12-3-14
あいちゃんのおちゃわん- そらの珊 ...自由詩20*12-3-10
夜の海- そらの珊 ...自由詩7*12-3-9
なのりそ- そらの珊 ...自由詩11*12-3-8
溺れる人- そらの珊 ...自由詩13*12-1-6
恋は球体- そらの珊 ...短歌9*11-12-26
猫時間- そらの珊 ...自由詩9*11-12-25
さよならのカタチ- そらの珊 ...自由詩8*11-12-24

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する