ガラスいっぱいに広がる黒に、
顔を寄せすぎるほどよせて、おさなごがさけんだ。
ねぇとおちゃん!
なんだい、坊?
問いかけられた髭面の男は
グラスの琥珀を半 ....
眠れはしない
この心臓から伝わる
僕の音 貴女の音
瞳を閉じれば
より一層 残像が支配する世界
「声さえ隣に居て欲しい」
言い放つ言葉は夜の闇に溶けてゆき
僕の中で連鎖されてゆく ....
たぶん
アタシのことをみてるのが辛いんだろうなぁー
無理して笑って
無理して明るくふるまう
アタシはすぐにネガティブになるいつでもマイナス思考
自信がもてない
何か ....
踊らないか ぼくと一緒に
踊り尽くして一生を終えないか
そうすればきみの一生もぼくの一生も
意味あるものとしてこの世を去れる
だからぼくと踊らないか
壁の花になることはなく
ホールのセ ....
本当に死ぬひとはだまって死んでしまうように
心が動いたなら詩はかけない
君が おしえてあげて
君が 得た点から天を
手あてが必要なあの子に
君が おしえてあげて
君が 転がしたあたたかい心の在りかを
痛々しく素直が眠るあの子に
君が おしえ ....
冬にすいかを食べたい
もうすいかしか食べられそうにないと言って
あなたを困らせた
今思うと
ロシアの童話にあるような
わがまま女じゃないか、あたし
あなたは
愛だというが
一抹の負い目 ....
大好きだった君だから…
聞いて欲しい
愛する人とね
一緒に居たいなら…
「良い」」「悪い」の
評価を外して相手を
受け入れて欲しい
あるがままの相手を
受け入れると
心が豊か ....
ある日からぼくは命が呟くのを
耳ではなく心で直接聴ける様になった
命は言う ぼくが挫けるときに
誰だっても転けも挫けもするが
まだまだ俺もお前も大丈夫だからなと
命は言う ぼくが愚か ....
帰宅中の電車に揺られて
辺りをキョロキョロした
ハッと我にかえり
自分が何故
キョロキョロしたのかを
考えてたら
懐かしい香りで
無意識のウチに
君を探していたんだ
お香 ....
静かにあなたを愛していたい
決してはげしくじゃなく
そっとあなたを愛していきたい
愛に力などをこめずに
ぼくはあなたを抱きしめたい
そのときあなたの好きな
ディオリッシモの香りにぼ ....
職場前の桜が満開で
キレイだけど
なんだか寂しい…
愛する人の
お誕生日が大成功で
アレコレ毎晩考えては
こっそりコツコツ
飾り付けの準備や
プレゼント選びをした
永遠の愛
終わらない愛って
....
明日と言う名の
希望を胸に
勇気を出して
歩き始める
明日こそ
いいことがある
ここはパラダイス
地上の楽園
怖れることはない
すべてがよい方向に
向かっている
人の喜ぶ ....
壊れてしまったレコード
もしくは
石のように固いバームクーヘン化した父
その口からは
絶えず呪詛がこぼれる
隣に住まう
父の兄上との確執が
幼い頃から
絵巻物のようにまた綴られる
も ....
死にたての顔は
愛する人にだけ
見せたいと思う
それは最後の贈り物
だから
病院ではなく
家がいい
生まれたての顔だって
昔は
家で見られたのに
ほかほかの湯気をたてた ....
長いこと
なにかを探しながら
生きてきたけれど
とりたてて
見つけたものは
何もないような
気がする
わたしは
よくばりだったのだろう
長かった夜が明ける
昏い空に
ひと ....
桜が降ってくる
雪が降ってくるように
その時
人は
空を見上げずには
いられない
人は
命の終わりに
気づかないふりなど
出来はしないから
空から降ってくる
ひらひらと
....
天才とは神に選ばれしもの
そう神はきみの近くにいた
しかし余りに神に近いため
その手と握手してしまった
そして天空へ消えて逝った
そしてきみの名だけが残る
神はいつ ....
摘まれるのならあなたの指先で摘まれたいとささやく、
生まれたばかりの黄緑色の新芽は、ニンフの羽のよう
にやわらかいけれど、たちまち老化する残酷な御伽話
を内包して ....
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やっとこ咲いた
桜の前で
人々は
デジカメやケータイの
シャッターを切るのに忙しい
かくして
ひとひらに宿る
いのちの姿は
小さなSDカ ....
人間関係が薄くなる
頭が薄くなる
財布が薄くなる
信用が薄くなる
ブロックを結んで入水自殺
レッドブルなんて関係ない
人生に疲れた。
足腰がガクガクする
首を絞めてみる
死ね ....
Gibsonが逆立ちしても
Fenderに勝てないのは
20フレット以上の
高音の美しさにある
Fenderが逆立ちしても
Gibsonに勝てないのは
6弦全体の上質な
バラ ....
僕は仕事を変えた
稼ぐ為に
僕は結婚する為に
働きまくった。
寒い朝
彼女は出て行った。
何の為に生きてきたのか
わからなくなった。
酒を飲んだ
不味かった。
タバコを吸っ ....
窓辺にやってきた
小鳥が泣く
さも かなしそうに
おまえもひとりなのかい
世界はこんなにも
広いというのに
庭のとまり木で
小鳥が啼く
さも たのしそうに
うたをおぼえたんだね
....
入れ子だよ君は僕のマトリョーシカ
金環蝕キーンカーンキーン
みかづきがぼんやりうすい場所がある
爪工場で働くこびと
ささくれだった
心は
ささくれごと
捨てるべし
さもなくば
ささくれは
夜毎の宴で
成長つづけ
わたくしは
ささくれの
奴隷に成り果ててしまうだろう
闇に伸びる金鎖
....
とうきびをかじる
ささやかな甘さが
舌をとらえて
愛撫する
脳神経へと伝わって
それは幸せな記憶になり
藍のリボンがかけられる
目印、として
シナプスは電気信号をおくる
わたしは ....
消毒薬で洗った
白い部屋は
どこまでも
清潔で よそよそしい
菌という菌は
すべて
死滅し
有機体は私ひとり
お見舞いにもらった
ガーベラが
いつのまにか
造花に変わる
( ....
入ってくるものが
多すぎる
出ていくものは
少なすぎる
残ったものは
結晶化し
塩辛い粒となる
時々こうして
泣いてみるのは
心の塩を
涙にまぜて
捨てているからなんだ
....
君に好きだよって
言うたびに
自分に言い聞かせてるような感覚
よぎっても確認したくなくて知らないふり。
ほらほら、急にキスなんかするから
理性が決壊する音が聞こえた
君 ....
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