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夜をかさねた底で
かすかに聴こえてくるのは
淡くほどける
ひとしずくの
きらめくゆらぎ
一定のリズムを打つ心拍
冷酷に刻まれる一秒
整然とした規則の中で
とぎすまされた ....
月の清けき夜
折からの澄んだ風が
波のように襲ってくる感情を
鎮めようと
湖面を撫でるように
一陣 通りすぎる
暗い森影からの
ふつふつと湧くざわめきにも
耳をかさず
震え ....
遠い日の母の実家の飾り棚
なだらかな曲線で凛と立つ
重く押し黙る青磁の器
威厳と寛容をたもちながら
静かなまなざしを光らせていた
つるりとした青い光沢
ひん ....
それは「ラ・カンパネラ」だった
かきたてるような狂おしい響きに
幼い日に聴いた 胸の震えが蘇える
あのクリスタルの針が
ふれあうような高音が
ころがるように鳴り響く
軽やかに跳ねまわる ....
どんよりとした午後
気だるくジャズを聴きながら
ふと コーヒー・ミル引く手を休めると
ポツポツと出窓を鳴らして合図する
気まぐれな訪問者がやってくる
いつのまにか
部屋にながれるジャム ....
うすいピンクが
おぼろに煙る
満開を恥らう
伏し目がちな花びらに
やさしい朝霧は
そっと
オパール色のしずくを飾る
憂鬱な顔をして
雨雲が
空 ....
息をひそめてじっと待つ
秘密の on line
待たされる時の流れが
狂おしく
逢える瞬間のときめきが
もどかしく
震える手で そっと あなたの心に
触れてみ ....
祭壇の上にぽつり と一つ
甘い香りをただよわせ
みずみずしさを内に秘め
ひっそり 凛然と たたずむ
濃厚な蜜をたっぷりと細胞にふくみ
ふっくりと艶やかな曲線で
....
ベッドサイドの淡いスタンドの灯りが
ほの暗い部屋の一角を照らしだしている
窓から見下ろす都会の夜景は
今の私には冷たいほど綺麗に
無表情な横顔で輝いている
独りには慣れているはずなのに
....
石田 圭太さんの渡 ひろこさんおすすめリスト
(9)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
1/fのゆらぎ
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渡 ひろ ...
自由詩
24*
07-12-26
月と湖面の鏡
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渡 ひろ ...
自由詩
10*
07-11-26
青磁の記憶
-
渡 ひろ ...
自由詩
5*
07-4-19
フジコ・へミング
-
渡 ひろ ...
自由詩
8*
07-4-17
雨だれシンコペーション
-
渡 ひろ ...
自由詩
9*
07-3-25
春の雨
-
渡 ひろ ...
自由詩
7*
07-3-20
blind_love
-
渡 ひろ ...
自由詩
4*
07-3-14
白桃夢
-
渡 ひろ ...
自由詩
8*
07-3-8
追憶
-
渡 ひろ ...
自由詩
6*
07-3-5
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