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その叫びは
のどもとを切り裂かれても
大地を揺るがしつづけた
橋の上の
絵巻の中の真理にも似て非なる
声を失った叫びよ
先端に棲みついた幻想が
路傍の杖を振りまわし
あらゆる影のかたち ....
わたしは昔話を聞くように
湖のあなたの前にいざなわれた
しかしもう――
わたしもあなたもすっかり疲れきっていて
遠く近く反響しつづける音を
完璧に研がれた鎮魂歌を
たんなる耳鳴りとして ....
島は一年中寒さに震えていた
そのかわり
言葉と微笑が薪であった
古い柵を壊すことなく
海岸で流木を拾うことなく
ストーブの火は言葉と微笑を
のみ込んだ
我々が ....
目の錯覚であろう
一瞬 谷間の言葉と
丘陵の言葉が
隔たりをなくす
負荷をなくし
意味をなくす
あえて平面的に観ることで
多角的なもの
こんがらがったものを
再認識する 再 ....
その灯台には灯台守が不在だった
しかし夜になると明かりがともり
海峡の向こうの
いくつもの遭難船を導いた
(遭難船からは
漁期をのがした青白い
懐かしい人々がぞろぞろと
つむぎ ....
窓の外に広がる
冬枯れの野山の風景
冬の朝は好きだ
空気を吸うと
肺がきりっと引き締まる
首をすくめ
手を擦り合わす
季節は土の中から作られる
今ごろ
冬眠中の動物たちも ....
ただのみきやさんの綾野蒼希さんおすすめリスト
(6)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
叫び/岸辺
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綾野蒼希
自由詩
3*
12-12-28
湖のあなた
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綾野蒼希
自由詩
3*
12-12-22
島の火
-
綾野蒼希
自由詩
5*
12-11-23
遠近感の喪失
-
綾野蒼希
自由詩
5*
12-11-20
灯台
-
綾野蒼希
自由詩
2*
12-11-18
冬の本質
-
綾野蒼希
自由詩
3*
12-8-31
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