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真夜中のファミレス
遠慮がちに
丸まって寝る老人
テーブルには
ドリンクバーのカップ

人もまばらな
真夜中のファミレス
ひとり・ひとりが
さみしく何かを
抱えて飲むコーヒー

　.... げんこつ出してと
子等に言えば
なんと可愛い手が三つ
両手で六つ
げんこつの大きさに握った
おにぎりを一つずつ

パーを出してと
子等に言えば
なんと可愛い手が三つ
両手で六つ
　.... 四角い窓から明かりが差し込み
それはとても眩くて暖かくて
サッシ越しに季節が変わるその瞬間は
希望を見出してくれているようで
やっとのことで精神の崩壊が止まった気がした

貴女は貴女のまま　.... この海原の先の先には
哀しく微笑む女（ひと）がいる
手を伸ばす先の先
来い、と言えばささやかに
哀しく微笑む女（ひと）がいる
陸と海の境目に
永遠の君は雲を千切りながら
僕を待つ
町並　.... 何も解らぬまま
生きてゆくなんて
夜と闇の区別もつかないなんて
大禍時が　クス　と笑う
空は今も蒼いか
海は凪いでいるか
電撃を受けた
その心は
未だ
燃えているか

沈まぬ　.... どれくらい恋を忘れていたのさえ
　　　　　　　　思い出せなくなって
公園へ続くこの坂を上りきったら
　　　　　　　　思い出せるような気持ちになった

自転車置いて靴ひもをギュッと締めなおす
　....

ただのみきやさんの岸かの子さんおすすめリスト（6）
タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
五行歌連詩／コブシの花	- 岸かの子	自由詩	5*	14-4-9
おにぎりとおいなりさん	- 岸かの子	自由詩	8*	14-3-24
冬の終わりに/いつか見た夢	- 岸かの子	自由詩	5	13-2-24
果てぬ夢なれど	- 岸かの子	自由詩	5*	12-10-16
＿静夜	- 岸かの子	自由詩	6*	12-7-14
風と蕩ける	- 岸かの子	自由詩	3	12-6-15

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