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 あなたは昨日、
 つめたかった。

 やわらかい刃物で、
 切られた気がした
 血も流れないのに
 いたくて、いたくて。

 あなたは今日、
 やさしかった。

 その笑顔は
 ....
 この折り紙を広げたら
 思い出がひとつ
 消えていく

 ここは
 思い出の小部屋
 一日の最後に訪れて
 折り紙を一つ置いていく

 その日、私が
 過ごした時間が
 一つの ....
 人には身体があって
 それを包む心があって
 更には世界がそれを包み込み

 玉ねぎのように、
 剥いても、剥いても
 涙しか出てこない

 私たちは
 芯なのか

 それとも ....
   透明な空に
   透明な鳥が
   飛んでいる

   草を蹴って
   跳ねる子供が
   捕まえようと
   手を伸ばす

   晴れた空は入口
   空想の世界への入口 ....
優しい言葉を書き殴る
恨みの滲むペン先で
心を繕う紙切れで
爛れた肌は隠せない

冷たい文字を書き流す
泉に溜まった涙から
紙を流れる心の小河
運ぶ落ち葉に ....
 
 手紙を書こう
 愛する人へ向けて

 触れる度に傷つけるような
 そんな接し方しか
 出来なくても

 言葉と空間を介してなら
 紙というフィルターを通してなら
 少しは、あ ....
 見たくもないものが
 見えてしまう時
 人は、目を閉ざす

 そうして
 彼等は裸となり
 波打ち際に寝転がり
 片耳を、砂に押し付けて

 波の轟きに
 聞き入っている

 ....
 やーい
 へたくそ

 生きるのが
 へたくそ


 つるつるに磨かれた
 硝子テーブルを這いまわる
 コガネムシみたいに

 もがいちゃってさ
 いたずらに

 ピアノ ....
 豊かさで生を飾りたて
 その終わりまで、しがみ付く
 爪を現世に突き立てて

 煌めく衣装を脱ぎ捨てれば
 露わになるのは、荒れ果てた魂

 電池のように使い切ったら
 死出の寝床に ....
 言葉は釣針
 この胸の泉から
 秘めた思いを、釣り上げる

 言葉は銃弾
 憎しみを込めて撃ち
 いつか、その報いを受ける

 言葉はスパンコール
 貧しい心を飾りたて
 目抜き ....
 一

 夜の水平線が
 両の腕をさしのべ
 その手で満月を挟み

 嘆く空から引き離し
 海の底に沈めた

 光が闇に溶けて
 波の下に燃えつき

 殺風景な夜空に
 取り ....
 終わらない
 冬の時代

 雪は降りやまず
 溶けようとはしない

 隅々まで覆う雪原を
 横切っていく犬の群れ
 
 引かれる橇の
 手綱を取るのは
 死神か 腹黒い
 サ ....
 石ころのように
 蹴飛ばされた
 君の命が

 川の流れに
 ぼしゃりと飛び込み
 揺らめく水の底を
 ゆっくりと転がって

 手の届かない
 透明な棺桶の奥から
 空を見上げ ....
言葉って、抱きしめられない
口づけたり、切りつけたりできない

だけど、君に会いたい

針先ほどの穴に
空が吸い込まれていく
風も太陽も巻き込んで

言葉って、食べられない
 ....
 空は
 白紙に似ている

 私たちの
 頭上に開かれた
 広大な空間

 人は そこに
 想い想いの
 絵を描く

 でも 私は
 そこに描き得る
 どんな夢も
 持ち合 ....
知ったようなことを
ほざくのが
気持ちよくてね

その代償は
賢者からの軽蔑

ハイヒールの踵で 不意に
背中を蹴られるような気分さ

気の利いた冗談を
言えるようになりたいんだ ....
甘いモノばっか口にして
青写真の上で踊らされ
あからさまな嘘に 慣れていく

他人の思惑に乗せられて
自分の声には耳を塞ぐ

そんな生き方が 楽ちんだ
なんて 思っていたけど

ど ....
マイノリティーよりマジョリティー
迷子になった一匹の魚のように
僕は ゛みんな ゛にあこがれていた

…゛みんな ゛…

なんて 素敵な響きなんだ

軒先に吊るされ
春の息に踊る
 ....
空にカーテンを引いたら
みんな 夢を見なくなった

星の明かりも 眩しい朝日も
厚い布地に遮られて 広大な密室の中で
息を詰まらせていく 人々の 心の息付き

飛行機が飛び回り
打ち上 ....
絶海の孤島に漂着して
今日で何日目?

生れ落ちた時から
君は遭難者だった

街を歩けば
行きかう人の
顔、顔、顔

彼等は所詮 幻
手の届かない 幻

 ....
 1

 雨に打たれながら
 空をふり仰ぐ
 喜びは消えて

 土に手を当てて
 星の身体の温もりに
 触れる喜びも奪われた

 原発の吐息が
 燃えている

 風に乗り 雨 ....
 僕は一人では立てない
 見えない杖があり
 支えられている

 絆は 時に
 ロープとなって
 絶望の海から
 僕を 引き揚げ

 時に 鎖となって
 生贄の十字架に
 僕を  ....
  耐えきれないくらいに
  煩わしい 日々の騒音

  例えば誰かが
  誰かを蔑む声

  私の方が正しい
  そう主張する声が
  街を包む空気を
  重くするのさ

 ....
 なにかになる

 と願いながら、
 まな板の上に

 かみねんどが
 しろく しろく
 うずくまっていて。

 なに者にも
 なれないままに
 ただ 干乾びていく。
 ....
 俺は
 一粒の砂
 浜に埋もれて
 見分けはつかない

 陽ざしに燃える
 ベージュ色に乾いた
 波線のうねり
 
 その繰り返し

 俺は
 一枚の枯葉
 沢山の緑の
 ....
私は孤独を愛する
静けさに 怯えながら

私は世界を愛する
この手で 汚しながら

私は自分を愛する
鏡に 閉じ込めながら

私は友を愛する
その富を 妬みながら
 ....
 口には出さなくとも
 目つきで解る
 軽蔑の刃

 四角い花壇の隅を汚す
 ゴミを捨てたのは誰
 落とし主は現れず

 誰も手を汚したくない
 でも傷つけずにはいられない
 だか ....
 一


 セミの抜け殻が立ち上がり
 自分を置き去りにした
 主を探し始める

 何も見えない目で
 広がらない翼で
 動かない足で

 命が生まれ変わる度に
 脱ぎ捨てられ ....
 言葉がなくても
 生きていける

 もっと大切な
 ものがある

 それが何かは
 知らないけれど

 言葉だけでは
 生きていけない

 温もりは
 肌で受け取る
 も ....
 顔をかきむしり
 皮を剥ぎ落とし
 血を雨と流しても

 自分の素顔が
 見つからないのであれば

 鮮血の海に
 溺れそうな
 二つの目に

 空を走る
 雲の足取りを
 ....
ただのみきやさんのまーつんさんおすすめリスト(175)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
吊り橋- まーつん自由詩6*13-12-7
日々、折り紙- まーつん自由詩9*13-12-6
玉ねぎと宇宙- まーつん自由詩18*13-12-3
霊感の鳥- まーつん自由詩9*13-11-21
鏡の前の詩人- まーつん自由詩6*13-11-20
手紙を書こう- まーつん自由詩11*13-11-8
灰の雨- まーつん自由詩8*13-10-26
へたくそ- まーつん自由詩1013-10-3
美しい死- まーつん自由詩10*13-10-1
言葉にまみれて- まーつん自由詩8*13-9-29
波の下の月- まーつん自由詩11*13-9-27
春を返して- まーつん自由詩3*13-9-26
石の星座- まーつん自由詩8*13-9-23
言葉の人形たち- まーつん自由詩8*13-9-22
天と地が出会う場所- まーつん自由詩913-9-19
馬鹿は嫌いですか- まーつん自由詩10*13-9-18
心の運動不足に関する覚書- まーつん自由詩11*13-9-15
生命の雲- まーつん自由詩613-9-7
空にカーテン- まーつん自由詩12*13-9-5
立ち上がる波- まーつん自由詩13*13-8-20
黒い手紙- まーつん自由詩17*13-8-3
境界線- まーつん自由詩8*13-7-21
静寂の泉- まーつん自由詩12*13-6-17
やわらかく- まーつん自由詩21*13-6-14
太陽はどこにある- まーつん自由詩7*13-6-12
How_To_Love- まーつん自由詩10*13-5-28
屑の輝き- まーつん自由詩14*13-5-24
夏の閃光、記憶の抜け殻- まーつん自由詩13*13-5-18
言の羽根- まーつん自由詩12*13-5-12
張り付いた仮面と、果たし状- まーつん自由詩6*13-5-12

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