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春の庭は公然の果実となった
うららかが市民権を得て手を振っている
春嵐の気まぐれな登場が
時々番狂わせだけれど

戸惑うことなくスプリングコートを
選んだこの日にも季節は私に謳歌を許した
 ....
窓辺に三月が
腰掛けているのだが
まだあまりにも曖昧にあおいままなので
そのままにしておいた

冷える未明
ヒーターをつけた
あたたかな紅茶もほしいな
マグで、ミルクも一緒に

布 ....
言葉が実らないまま葉を落とした樹を
じっと立ち尽くして眺めていた
夕日が心を刺すかのように沈んでゆく

会いたい
、出かかったため息すら失い気味に
ひたすらに泣いている自分に気がついていた ....
通ってたカフェのマスターが
産直の宅配してるって

輸入雑貨店のオーナーは
いま中古レコードのお店をやってる

わたしが詩を書いてることを
知ってるひとが少しいて

わたしのお父さん ....
あの子あの子あの子はいまどこ
ああ雪が屋根から落ちる音
二月、東京に降った雪

あの子あの子あの子が泣いてる
行かなくちゃ助けるために
行かなくちゃ早く

遡って行かなくちゃ
靴下を ....
夕日が沈むよ
きょうが死ににゆくよ
西が自分の墓場だと
ちゃんと知っているんだね

私には自分がわからない
舵取りもできない
そしていつかはこのまま
失ったまま終わるのだろうか

 ....
こんな時にはあの砂場
バケツとシャベルと連れ立って
こんな時にはあの池の
ドロドロ具合よよみがえれ

シロツメシロツメ踏みしめて
むしったっても罪知らず
隣の畑のレンゲ草
この子の次の ....
きみは五年の長さを知っているか
経つ、の意味を知っているか
帰らぬ意味を分かっていたか
どこへゆくのか悟っていたか

わたしは無防備だった
知る、分かる、悟るからは遠かった
でもいまでは ....
石っころよ
名を持つ花たちよ
シャンデリアから60Wへそしていま
(メタファーたちの淋しさ)

カメラと書かずに写真機と書いて
あるいは歓迎される、そのこと/ものの意味
誰が選べたのか立 ....
追い出されて
やっと探し当てた新天地
アネモネの花がいっぱい
色とりどりでその背は高く
私を隠してしまうほど
ここは樹海の中にぽっかりと
在る 秘密の場所
帰らない ここからはどこへも
 ....
あなたは、いる
そこ、に

うたっている
うたを

聴いているのはわたしひとり
LEDランプの許

わたしは、描いている
ここ、で

夢を
ことばに

誰が読んでくれるの ....
変わらずにいつもわからない明日
するりと訪れて気ままに去ってゆく
取り残される人間は生き遺したことが
あるような無いような無様さで
夕陽に細長い影を作らせる

昨日を思ってみるのはどうだい ....
不注意でピカルディを
生まれて初めて割ってしまった
その刹那あなたの姿が帰ってきた
絶対に大丈夫と思っていた強化ガラス
この世に絶対なんてないと言いたかったのか

絶対にわたしよりも先には ....
みんなにさよならを言ってまわって
疲れて帰ってベッドにもぐる
時刻なんてわからない
黄昏だったか真っ暗だったか
なぁんにもわからない
ここはわたしだけの場所
やっとたどり着いた
今日の日 ....
履く人はいない
物語はない
存在すらしない

靴、
それは詩句の一つ、
風の薫りのようなものです
冬の手前に立ちきのうをみる
一本の樹の梢に雀が居るばかり
彼らだけにわかる言葉で
話をしていて

ほかに息吹きの声はなく
かといってコンクリートなどもなく
荒野というわけでもないここは
 ....
なんにもない場所で佇んでいる冬とは対照的に
待ち望まれていた秋がシャンデリアのもと自意識過剰に笑みつつ
深夜の鏡に自分を映し深紅の薔薇へのまなざしをして
まだ気がついてはいない

季節風すら ....
名前が悪かったのかな
居場所がたまたままずかったのかな
いつかみたあの誰かの骨と同じ
友達のなかで一等賞をあげたい人が住む
雪国の冬の色と同じ
白さ特別扱いしてたけど
それは共同住宅ではN ....
かなしみの穴埋めをしてくれるかのように
君はマンドリンを弾いて唄う
曲は北国の冬の歌
さやかな雪のまばゆさが煌めく

君はふとマンドリンを置いて
場面は転じ
ちいさなホールだったはずが
 ....
風がその日選んだ道は右だったので
程よい南風がその町を包んだ
路地裏にも行き渡り
仔猫が鳴いた

夜になって風も眠りたくて
考えて、左行きを寝床とすることにした
北向きの部屋が風を受け
 ....
その憤りは私が引き受ける、と靴が言った。   #

さびしさが一輪咲いて
ほら風にそよいでいるよ
きのうも、
あしたもあさっても

  ♭

いつかのうたが立ち去りがたく
苦いの我慢してお薬飲んでる

  #

か ....
ひろがる風景は立ちすくむほどに
一面の無言のポピーの原っぱ
あとは空だけ、ほかに何もない

音、振り向くと一軒の民家があった
蜘蛛の糸にすがる、
そんな心地ってこんなだろうか


  ....
きのう眠るときに
神さまわたしはしあわせです
と強く思った
いくども、いくども

今朝起きてまだ
しあわせだ
強く思える、いくども
いくども

からだがくたくたで
いまベッドのな ....
父さんの骨の入ったロケットをして
初めてのように一緒に眠る
あの仔ののこした紅い首輪を腕に巻きつけ
初めてのように一緒に眠る

あとは、特には

戻って来てほしいのは
あの日並んでみた ....
風渡る海浜では
大きな櫓が燃えていた
ひとびとが囲んで
暖を取っていた

みたいひとびとは
すっかり着込んで待っていた
新しさは必ず訪れる
固く信じて

その時閉じ方に誰が思いを馳 ....
梅雨に入ってやっと国が心に添ってきた
木の葉にも花花にもしずくが
わたしの心と同じように
窓ガラスにもほら

頬に伝うのはこれは雨
なみだじゃないよとやっと言える
空のあなたにいまこそ笑 ....
満六年から十日が経った
書き始めた頃あなたはまだいた
くれた言葉を覚えてる
詩は説明してはいけない

書き始めてから満六年過ぎ
ほどほどからは遠のいて
手足をすっかり突っ込みすぎて
も ....
最後ですから百本を
断られて三十本
あなたを送る白薔薇たちは
一週間後に燃えました

木箱のなかのあなたには
みえましたか
ちゃんと香りましたか
それとも

壺の入ったさらにまた木 ....
生きるが嫌になった時
読んでともらった本がある
古い栞がはさんであって
わたしに宛ててと書いてある

最後のページをみてみると
古書店の判が押してあり
初版の時代にふと気がつけば
わた ....
ただのみきやさんのもっぷさんおすすめリスト(114)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
春の果実- もっぷ自由詩614-3-31
きのう- もっぷ自由詩414-3-10
夕日は- もっぷ自由詩10*14-3-8
ニュースたち- もっぷ自由詩814-2-25
ジャー- もっぷ自由詩6*14-2-9
空には星が- もっぷ自由詩914-1-28
こんな時には- もっぷ自由詩214-1-27
キーホルダー- もっぷ自由詩414-1-17
視える範囲で- もっぷ自由詩514-1-8
アネモネ- もっぷ自由詩713-12-22
ゆくえ- もっぷ自由詩6*13-12-8
明日へ- もっぷ自由詩413-12-8
ある一つの情熱の- もっぷ自由詩11*13-11-24
カップ麺生活少女- もっぷ自由詩14*13-10-31
- もっぷ自由詩413-10-30
ひとり- もっぷ自由詩813-10-20
たとえば九月みそかの- もっぷ自由詩713-9-28
どくだみ- もっぷ自由詩613-9-5
マンドリン- もっぷ自由詩313-7-14
風の気持ちたとえばこの風- もっぷ自由詩413-6-16
_- もっぷ自由詩513-6-10
うた- もっぷ自由詩713-6-9
わたしの耳は- もっぷ自由詩513-6-7
音楽- もっぷ自由詩713-6-6
スクリーン- もっぷ自由詩413-6-5
骨へ- もっぷ自由詩313-6-5
わたしの雨傘には- もっぷ自由詩513-5-30
2013.05.25.- もっぷ自由詩413-5-25
三十本- もっぷ自由詩413-5-25
いま- もっぷ自由詩513-5-24

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