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腰のつけ根あたり
すこしくぼんだところへ
くちづけが残ってしまって
あなたのことばかり考えている

雨だれが石を穿つように
すこしずつ気持はこぼれて
いつかこの星を壊すだろう
雨の日わたしは
ひざまずき
コンクリートをのけてうまれる
ほそい草の根を食べた
雨の日のコンクリート

濡れて

高い
高いビルの窓たちは
かたく
光をはじき
ちらして
 ....
わたしはひとを殺せます
ひとを殺すためだけに
ひとを殺すことが
できます

転んだひとに手を貸すことができます
ひとつずつ減ってゆく善意の
ひとつになることができます

あた ....
見た夢に
番号をふって
箱へ入れる

立てない猫
走れない鳥
指のない犬
それらを

あれは何番目
だったかしら
わたしを蹴り上げる
ひかるくるぶし

何番目
だった ....
あまいパンはやわらかい
やわらかい朝は白く
白い夜は夜

いつものように
ばかな嘘を見破って
空へ穴をあけてください

空へ穴をあけて
飛べなかった鳥が
最後の一羽まで
逃げ ....
昼には昼の顔をして
月など知らない振る舞いを
夜には夜の服を着て
海にさからう泳ぎかた
明日には明日の「今日」が来て
なかったことなど無いように
青々とした朝が降る
ちょうど落ちてゆくさかいめに
じゅうたんをひいて
まつげを燃やして夜にのる

愚鈍なやつだといわれ
組みふせられるのがすきだった
目はつむらなかった
屈服するふりがじょうずで

 ....
いいよ
わからないでいてあげる

まつ毛の角度や
飲み干されなかったコーヒー
長いまま燃えつきる煙草
いつもと違う靴

あたらしいゲーム
みたいに
わからないでいてあげるよ

 ....
大きな窓のしたで
セックスをしましょう
往来へでて
人殺しをしましょうか
それとも
花壇に種をまきましょうか

笛を吹きましょうか
肉を焼きましょうか
もうすこしここにいましょう ....
くちづけをした
ところが
しめって苔むした

百年たっても恋は恋
いっこうに
愛にはならずに
目がさめて
なすこともなく
壁にうつる影をみている

となりであなたが
光だね

言った

そのとき
どうしようもなく
たとえようもなく
わたしは
あなたでした

 ....
みおろす私は水に似て
あるく人びとは胸いっぱいの記号を抱えている

穴のあいた人間にばかり恋をして
たどりつく知らないまちで
気が付けばまたみおろしている水のさみしさよ
蟻を奥歯でかみつぶし
くるぶしを白くいじめていた

ここにはなにもない

あまりに寒く
はく息を凍らせて
楽器のように鳴らしている

見たことのない誰かの部屋の窓が
すこし
 ....
夜たちと
あなたのことを考えていて
朝がきても
あなたのことを考えていた

世界は朝で

わたしは光の這う床に座り
あなたのことを考えていた

あなたの髪の毛や
皮膚や音を

 ....
人と街が食べあっている
道路にたち

あふれるように行き交う時間の
どのひとつにも乗りこめない

きのうの夜
きみが外した錠を
どの時間にかざしてみても違う

もうだれにも会え ....
床をみがいて
部屋じゅうに火をうめる

相変わらず窓べに立って
術なくそとを見つめる

知らないひとの背中が
つぎつぎと消えてゆき

今日も今日が終わるね、
と言うと
終わる ....
旅のおわりをかんじていた
あなたと
向かい合っていたら

一対のカップと湯気のむこう
あるいはガラス窓のすぐあちら側の世界

あなたの考えていることが
いちどでもわかったなら

 ....
火のない部屋のなかに
あなたをさがしている
茶色く終わった時間がころがっている

あの日
海には
六羽の白いからすが
まるく座っていたそうだ

傷口は凍るので
わたしたちはまだ ....
だれのための人生でもなかったはずだ
色や歌や 波の寄せては返すいとなみも
だれかのためのものじゃなかったはずだ

黒も灰色も水もかなしみも
それぞれべつべつに落ちているだけの
それだけ ....
グラスのふち いちばん
ぎりぎりのところに
つかまって
あなたが落ちれば
わたしも落ちる
わたしが落ちれば
あなたも

でもべつべつの
ところに

こぼれおちたさきで
明日 ....
疲れはてて
うす青い体
つめたい指をかさねて
あなたに辿りつく

まだ色のない明日を持ちよって
どんな夢を見よう
どれくらいの夢を見よう
あれから
いくつかの詩を書いた
ふたりとも
無言で

色にも
光にも
夜にも かまわずに

いくつかの詩をかいた

鳥が飛ぶのにも
種が蒔かれるのにも
気づかないで

 ....
耳が痛い

あなたが言うので
のぞきこんだ

産毛に抱かれるように
あなたの
恋人からの言葉がひかっている

それを持ち帰り
窓辺においてやると
いよいよ優しげにひかってい ....
愛していると言うことと
愛していると思うことは
まったくちがうわね

窓際に立ち
君はうたう

愛していると囁かれることと
愛されていると感じることは

日没、空あかく
 ....
季節が
ずい分かわってしまって
空はかなしい

部屋のなかには
あなたにあげられなかったものばかり
散らばって

真ん中に
あなたのかたちの不在がのこる

扉のむこうはひかっ ....
名づけるまえに死んでしまった気持ちを
どこへ埋めたらよいのかわからないまま
うろうろと抱いている

つめたくもあたたかくもない気持ちを抱きかかえ
柔らかそうなほうへ

立ち止まること ....
歌いたくても歌えないよる
うたうたいは血と指で絵を描く
石のうえに

詠みたくても詠めないよる
詩人は枝をうちならす
懐かしいリズムで

描きたくても描けないよる
絵かきは文字を ....
痣のある朝に
カーテンをゆらし

重たい気持ちに
重たいからだがぶら下がっている

開封されない手紙の束が
いまにも崩れ落ちそうで
崩れ落ちない
ずっと
ささやきは
一昼夜経つと酸化して
腐った猫の色になる

夜でもなく
朝でもなく
シャワールームでささやいて

悲しいことも
愛しいことも

流れる色にするために
シャワール ....
降りだしそうで
乾いたままの
空をなぞって

こんな日に
泣くのには
意味があるのよ

誰かが
たおれないと
世界がおわってしまう

そう言って
きれいに笑っている
き ....
ただのみきやさんのはるなさんおすすめリスト(268)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
雨だれ- はるな自由詩7*13-2-19
雨の日わたしはひざまずき- はるな自由詩313-2-12
あたたかいスープ- はるな自由詩413-2-11
くるぶし- はるな自由詩413-2-11
見やぶる- はるな自由詩613-2-2
repeat_the_same_thing- はるな自由詩613-1-26
誰か- はるな自由詩213-1-19
白い- はるな自由詩1113-1-18
とてもいいところ- はるな自由詩1013-1-10
- はるな自由詩313-1-10
- はるな自由詩613-1-4
みおろす- はるな自由詩412-12-30
- はるな自由詩512-12-29
- はるな自由詩512-12-26
道路- はるな自由詩312-12-24
- はるな自由詩612-12-23
椅子と影- はるな自由詩312-12-18
火のない部屋- はるな自由詩1012-12-10
つながりはじめる- はるな自由詩212-12-4
ふち- はるな自由詩512-11-30
あなた- はるな自由詩312-11-27
出会う- はるな自由詩312-11-21
- はるな自由詩812-11-15
日没- はるな自由詩612-11-12
不在- はるな自由詩712-11-9
抱いている- はるな自由詩312-10-25
夜たち- はるな自由詩612-10-23
痣のある朝- はるな自由詩312-10-23
シャワールーム- はるな自由詩412-10-22
身投げ- はるな自由詩312-10-17

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