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「にげる」
なにものからも逃げたものが
なに食わぬ顔でなにもしないでいる
すると
なにものをもにがしたものが現れて
なに食わぬ顔でいるものの所在を
不明瞭にしてしまう
なに食わぬ顔で ....
冬の分厚い雲にとざされた
細胞内共生説
のような太陽の下を歩いていると
ロケットに括り付けられた
葉緑体の
気分だ
真空空間はエナメルのペトリ皿
おれは
スポイトの
遊星で爆発する
{引用=みずうみに
釣り糸をたらすと
うつくしい皺が外縁へむかい
逡巡をひろげていく
魚のいない惑星では
玻璃でできた液体はとてもあおい
水べの図書館の閉架には
魚偏で ....
言葉でなくて
石を拾う
このことばには
重量があります
宇宙の蝶番に
薬指を挟みました
いたわっているところに
風鈴が鳴ります
鳶を見下ろす
鳶はいない
そういう思 ....
し終えられた
空はない
着手しようにもみえない
何が?
突堤が
三角帽もだ
朝の汽笛ながれてきえて
アクアマリンのトマト潰れて咲いて
発端と終焉は
{ルビ搦=から}められ
....
どちらか
からの
黙らせる
{ルビ海嘯=かいしょう}
それがあり
その後に
ながい
沈黙がおりる
{ルビ匿=かくま}われる
月夜に
ひたひたと
寄せる
波
堪えきれず ....
足の小指の先っぽを人差し指の{ルビ柔=やわ}い腹でさわってみると
これも自分かと
落し物に
気付いた時のように思われます
一つの素朴な気付きは
千の逢着へのおそらくは発端で
雪 ....
星の刻
ぼくは砂漠のトカゲで
歩き疲れたラクダは銀河を見ていた
水溜まりにはジュラ紀の鬱蒼が
ネアンデルタール人の女の子とも恋をして
{引用=弄ぶ時流のうねり
倦むことなき鍾 ....
朝起きると
床が太平洋になっていた
キッチンは無人島だ
だったら椰子の木を探せばいいと
痩せた妻は言うけれど
冷蔵庫にあるのは
冷えた離婚届だけだった
市の福祉課に電話をかける
CQC ....
「青森挽歌」
を読むと
もう いいんじゃ
ないかと思えてくる
生活へ すすんでも
かまわない
のだと
かんじる
詩の
気恥しさや
柵 を
のりこえる
その
き ....
ただのみきやさんの道草次郎さんおすすめリスト
(10)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
未詩集1
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道草次郎
自由詩
8*
21-4-3
冬の惑星で
-
道草次郎
自由詩
2
21-1-8
幻想と歴史
-
道草次郎
自由詩
13*
20-10-27
四行詩
-
道草次郎
自由詩
2*
20-10-2
潮時と業の華
-
道草次郎
自由詩
2*
20-9-19
海と比喩
-
道草次郎
自由詩
2*
20-9-16
橇と風と
-
道草次郎
自由詩
1
20-9-14
星の刻
-
道草次郎
自由詩
6*
20-8-19
朝起きると
-
道草次郎
自由詩
2*
20-8-14
境地
-
道草次郎
自由詩
2*
20-8-9
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