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そらは、ひらく
青い溶岩は、どろりと溶ける
私は、見開いた目で、それを見つめる
風が囁く
鳥は鳴く
私は、ただ項垂れて
加熱する時のなかで
あたたかな関わりが風となって惑う
窓から入り込むのは、決して良いことばかりではないけれど
笑っていれば、必ず掬い上げてくれる手があるって
そんな風に風にやわらかになでられる ....
氷のように冷たい指先
ステンドグラスに描かれているのは真夏の太陽で
収穫の喜びを謳ったきっと
昨夜見た夢の中で
黒鳥は白と黒の羽をひろげた
湖の中にできた波紋はいくつも音に触れるたび
ふる ....
(音楽)
/あなたに出会 わなければ
今のわたしは ない でしょう
/あなたに泣か されなければ
今のわたしは ない でしょう
....
花と声 空気が奮えてひらく花 花の真ん中からまるでほどかれるようにゆるくゆるみ、たゆみながら、柔らかく、ほころぶ ちゅうしんに堕ちる 水滴のうるみ 太陽がまばゆくとける、髪のうるみにそってながれる、指 ....
そっと繋がった糸を
切れないようによりあつめて
糸に染みこませた泪は
温かみがあって、ひどくくすぐったかったよ
綺麗に端をそろえて
君に手渡した絹糸のようにきらきらしたそれが
....
(みどり) は、男でも女でもなかった
それを(みどり) は、知っていたし、特に問題にもしなかった
(みどり) は、理由付けされ続ける存在だった
ある日、鏡を見た(みどり) は ....
真っ白な雪に身体を持って行かれました
風が小雪を連れてきて
痛いくらいの氷の粒が頬に張り付きます
習い始めたお稽古事は、叱られてばかり
慣れないお琴で指を弾いて
痣だらけの手を氷水で浸して
....
白い指先でカシュカシュッと、スクイザーで絞ったレモンをレモネードにして
君は、笑顔で風を運んできた
夏の日差しをたっぷりと浴びたテラスの向こうから
今日はあなたの誕生日
あなたの足元には、 ....
ぐちゃぐちゃになってしまって
混乱のさなかにいる
それは、きっと、無防備な墓場
孤独は、きっと他人がいて初めて作られるもので、
他者が居て、初めて、足るを知ることを覚える
きっと ....
白く細い指の様な光の線が、つぅぅとガラス面を掠めて
闇の中につらつらと水滴が垂れる
窓ガラスは、鏡となって
幽鬼の様なわたしの顔を映す
ざぁっと、広がっていくような雨の音が
わたしの意識 ....