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年末の満タンの汽車の中は
タバコとナフタリンと
金属が焼けるような暖房の匂い
腰から下ばかりの景色がきゅうくつで
ひとりひとつの受け持ちバッグに
僕はうんこ座りでつかまっていた

突 ....
暗号化されたアートなるものを
読む、観る、聴く

体の芯を震わせる信号は
アナフィラキシーによって増幅される

農夫は頭蓋骨に侵入するたび
種をまき、水をかけ、肥料をやる
育つ苗に ....
  公園の桜は葉がそろった
  イモ虫は蛹を破り
  羽根をのばして
  眩しい空の光をめざす


 遠いうしろで電車ごっこの子供たち
 運転手は僕だ!と叫ぶ子に
 皆は、ずるい、ず ....
愛の言葉は種のようで
堅くて食べられない
と天袋に投げ入れた少年

時を隔てた小さな箱で雨もりに悩むころ
忘れていた、遠い時の種が芽をふく

愛を包んだあのひとはもう居な ....


貴女にだけ焦点があたり
貴女をひきたてるためだけに
周りはほのかな額縁になって
動く絵画が私を石にする




机の隙間は敵地の運河
岸の高台には王女の横顔
幾多の ....
薔薇にとまった蜻蛉の複眼が
通りすぎる女を見る

巨大な硝子張りのビルディング
窓一枚一枚に映し出される
其れ其れの場面の
姿を、姿に、姿へ、姿が
パイプオルガンのパイプを通り
 ....
ただのみきやさんの游月 昭さんおすすめリスト(6)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
帰省- 游月 昭自由詩114-12-28
凡脳- 游月 昭自由詩214-12-25
境界線まで- 游月 昭自由詩2*14-4-30
時の花- 游月 昭自由詩2*14-4-26
- 游月 昭自由詩6*14-4-23
薔薇の女- 游月 昭自由詩3*14-4-16

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