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水に嫌われ
水で追われる
隠れることもできず
すぎてゆく日々
飛ばされそうになりながら
どこへ帰るともなく進みゆく
すれちがう花も
すれちがう蝶もわからない
....
夜は融けて立ち昇り
路と壁の亀裂を埋める
通りに捨てられたものに触れ
無機を有機に変えてゆく
階段 廊下
屋根にあふれ
器の水は
空の光にそそがれる
....
ある日 私が見捨てた鳥が
私の目のなかに棲みついて
朝は右目 午後は左目と忙しい
ある夜 視線が重なったとき
鳥が見るもの
私が見るもの
憎しみにそんなに違いは無く ....