すべてのおすすめ
並んで歩く父と子が夕暮れの街を通り抜ける
父は子を見下ろしながら
子は夕陽を見上げながら
父は子供の頬を撫で
時折優しく指を沈める
その人差し指に伝わる
底がないような柔らかさと、 ....
変幻自在なあやしさを
とにかく、すぐにも
体得したいね
敵があるのが仕方ないなら
そうしてかわしたいものだね
矢継ぎ早に寄せる白目には
理路整然と語るしかないね
....
一滴の 揺らぎが訪れ
一斉に 稲の花ほころび
宇宙は それらを わがこととし
ひとつのこらず 見とどけ
そのちいさな いとなみの
いちぶ始終を よろこんだ
霧に つつま ....
ほんの数十年前
空がピンク色に染まった夜の日々
凜として生きていた正義の味方
正義の味方は美しく
正義の味方は気高く
正義の味方は清々しく
誰から後ろ指をさされることもなく
....
薄暗いその部屋で わたしの足にそれは抵抗した
拾い上げると白いおりがみ
おりがみだと思い込んだのは それが真四角だったから
左下に気持ちの悪い折り目がある
不幸なことに 左下 ....
人は、自分の欠点を的確に言い表した言葉を
浴びせられると
頭にきて、暴力を振るいたくなるものだ
例えば、デブに対するデブがそうであり
ブスに対するブス、バカに対するバカがそうだ
ちなみに私な ....
ハンバーグ
あたしがつくった
ハンバーグ
おいしくできた
ハンバーグ
13階のハンバーグ
ハンバーグ
遅刻覚悟のハンバーグ
この世の中の曖昧を
....
かあさんの
みずたまもようのワンピース
あれ、手作りなんやでって
こそっと打ち明けた
キヨちゃんが
ほんま? すごいなー
でもどこからが手作りなん? って
イケズゆうから
どこもかしこ ....
きっと
模倣にすぎない涙です
人づてに
色づけされる涙です
やがては
無かったことになる
涙です
空へと昇り
空から下りなおす
涙です
だれ ....
ちそ
かいせいが
だいじな
せいどだと
みなに
しらせる
しごとを
して
さん
ぱーせんと
さんぱー
せんと
さんぱー
せんと
と
3かい
いうと
のうに
はいって ....
ひとを好きになって
はずかしかった
目も口も鼻も手足も
はずかしかった
話すことも黙ることも
さわってもさわられても
泣きたかった
赤くて青くて
欲しかった
あふれるまぎわの気持 ....
起きたら忘れる夢を見た。起きたらなんの夢を見ていたのか忘れた。夕方に雪が降るらしい。今、雪は降っていない。洗濯機がゴトゴトと音を立てている。僕はそれを見ている。
ここに私がいないことを誰も知らない。
嘘は何一つないけれど
ここには本当の事がない。
パジャマで過ごす一日も
痴漢に耐える満員電車の一時間も
恋人とのえげつない二時間も
....
しろい紙に 向き合い
しろい箱を 造り
しろい心を 持ち歩く
あるとき それは逝った病室
あるとき それは骨壺
海沿いを走る電車を降りると
そこはまるで見知らぬ ふるさと ....
今の自分を乗り越える
自分の限界に 髪をかきむしって 悩むのは
それは 乗り越えるため だろう
背伸びした自分が そのまま力尽きたら
あとは 奈落へ落ちるだけだ
自分の限界は 自 ....
先日
とある公共TVの討論番組を見ていました
テーマは若者、若者世代とオトナ世代の一騎打ち
スタジオに集まってあーだこーだと、進展のない議論
ま
それはいいんだけど
びっくりしたのは学 ....
なんで僕らは地球の中にいるのに
自分の家から出たら外なの?
かなしみでなけるといいな
このままずっと
さいごにわらわないで
みんなにさよならなんて
いわないから
乾杯してはしった
はしった
このことを
おもいださないで
どうか
....
こじらせて人生が終わった
目立たないように、だけでは淋しいので一点ものの封筒を買った
案の定きみはヴィンテージ切手風のシールを息を止めながら剥がしていく
少し厚みのある封筒
80円ではきっと届かない
不規則なぼこぼこで ....
り
りりりりり
りん りん
りりりりり
りんごだらけのらくえん
あかあいりんごはあかごのあたまだったんだ
りん りん
りりりりり
わ
わわわ
....
星が眠る頃僕たちは起きる。
グラタン朝よ。起きなさい。
そんな母の声で目が覚めた
グラタンとは私の名である。
あのグラタンかとの質問に
真っ正面から答えてみたい。
そうだあのグラタンで ....
貘の食べ残した悪い夢が
きみの唇のまわりに散らかっている朝
窓越しにみえる庭は 素晴らしく綺麗だ
気丈な松の樹に 少しだけ雪がかぶさって
玉砂利は少女のごとく濡れ ....
ビクトル君は考えています。
もっと早く告白していれば
アレクシアは悩むことなく
自分とつき合ってくれたり
しちゃったりしてほんとに
今頃大興奮じゃないのかと
ついつい考えてしまいます。
....
朝、出かける前に鏡に向かう
コンパクトを持って、自分と世界の間に膜を張る
心の穴も目立たなくなる
帰ってきてからは、目の前のハイテクなだけの箱の前で
心の穴を埋めてもらおうとずっと座ってる ....
星降る夜に
ノクターンを
あなたと並んで
聴いている
深い漆黒の風
灯りは湖の漣だけの
ショパンが
似合いすぎる時間
千回目のメールの後に
やっと会えた二人
だから ....
終わりから、こちらを見ているのは
ああ、名前がないね
そう、もう取り外してしまったの
じゃあ、また
花火みたいに千々に光って消えていく
あれはおとうさん
あれはおかあさん
あれはおと ....
130717
無神論者はもちろんなんとも思わないよね
神様がいなけりゃ怖いものないと思っているんだもの
神は強い魂が生み出したものと ....
誰でも救われる訳では無いけど。
でも救ってくれたあなたは、
あと少しで炎が消えそうに
揺らいでいます。
幼いわたしは坂に向かって開かれた窓から
あなたの名前を呼びました。
親があな ....
少し曲がってしまった空間の
端から端を銀河と呼んでみて
言葉を彩る意味でも掲げれば
誰の一人も傷つくことないし
明日はいたって明日だろうし
パンダは関係なしに笹食うし
 
....
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