すべてのおすすめ
あの日の
君の叫びを忘れない
忘れないよと
話しかけるうみのいろは
たしかにうみだ
いつか
うまれかわるね
うまれかわろうね
かつてハムレットは答えた
「元気だ、元気だ、元気だ」
オフィーリアに加減を問われたときに
このときのハムレットが病気であるにせよ、ないにせよ
オフィーリアがどうであるか
オフィーリア ....
赤い目をしたうさぎの耳に
月から
はぐれた言葉が落ちる
ので、
偽らざるをえないだろう
いつか
偽らざるをえないだろう
うさぎは白くて赤い目をしている
茶色や黒やまだら模様 ....
みんなは
去った
まちの
こうえんの
水のみ場のしたに
のまれることなくいく百年もたゆたう
みずにいきる生き物が
いきたえだえにうたうこえ
きいてみれば
むかしからしって ....
どうしたら高く上がるかですか
風を読むことです
どんな風が
どのようにふいているか
知ることです
人の顔色をうかがう風には
誠意がありません
風に乗って
高く上持ち上げら ....
銭のために斬った刀が重い
草木萌動
そうもくめばえいずる
厳しい季節を越えて
蓄えられてきた力が
和らぎ始めた光と風の中へ
堪え切れずにはみ出す
樹皮を突き破って
凍土を持ち上げて
命のベクトル ....
鳥の姿の失せた空には
鳥のかたちの欠落がある
影が消え
言葉は失われても
羽ばたいてゆく記憶が
風車をまわす
失われた鳥の形の
風が舞う
私は
声を出せるだろうか
....
ここでは白が
もっとも偉いのです
声は聞こえても
結局は沈黙で
銀色の道具たちが
活躍します
わたしについて
ほんとうに想ってくれているのか
これっぽっちも想ってくれていないのか
....
じぶん
が揺らぐ
動と静の密林で
わたしは
音と
光と
緑と
土と
一緒になる
「そういう気がする」
のではなくて
本当に一緒になる
わたしはバラバラで
形はなくって
そん ....
あなた、悪党ですか
他人を
あざわらっては悔やみ
ないがしろにしては悔やみ、を
繰り返せるような
悪党ですか
あなた、悪党ですか
他人の
たいせつなものを
盗み、 ....
シロクマの
故郷と隔たるところに
わたしは住んで
いて
シロクマの故郷と
隔たらぬところに
わたしは住んで
いる
ニホンオオカミが
絶えてしまった時代に
わ ....
せめて檀れいくらいに可愛かったら
手をつなごう、とあなたにお願いできるんだろうな
せめて檀れいくらいに可愛かったら
振り向きざまにウィンクをしても決まるんだろうな
せめて檀れいくらいに可愛かっ ....
空をいくど見上げてきたことか
お天道さまが恋しくて
春まできっと見上げる、恋しくて
ろくに誰とも話もせずに
行きたいと思う場所を
思い出の中に見つめたけれど
すでにそこには何もない
色々な自分を思い出した
アマゾンの商品や 僕の
軽音楽で 響かせる 頭を
寂 ....
伏せろ虹が出ている
雨音のしない日々を
しのぐためにも
うたわず
おどらず
足は干されて
手はくずれて
喉はかさかさ、うちわばなしに
こすれて
こぼれる
いいつたえのとおりのひとがたの
おまも ....
ベタベタに甘い少女漫画が読みたい
スポーツに夢中な青春を送ってみたい
愛しい気持ちでいっぱいにしたい
愛用のマグカップの中のコーヒーに
後ろ暗さもアンニュイも夕暮れも
混ぜ込んで、飲み込んで ....
むくろと暮らしたことがある
たった数日
むくろは
案外しずかで
ちょうど
子供がいたずらに
掛け布団の下 座布団を仕込み
あたかも眠ったふりをした
そんなふうな
かつて肉体だ ....
そっと
指にからめ取る粘液のなかに
胎動のような、ためらいが
ある
たやすくは
秘密裏に動けない総てのものを
固く透きとおらせてしまう
権力が、そこに
ある
良策かも ....
ほぼ等間隔に置かれた
不安のハードル
倒さないようにしながら
生真面目に歩く
決して抜け出せない
ループの回廊
天気はいつも晴れのち曇り
ところにより雨
ほぼ等間隔に現れる ....
しびれるように今日は
明日を失い
昨日を失い
昼夜を失った
羊の目をもつ鳥が落ち
布を裂く音が縦に響き
誰かは誰かを失った
ぎりぎりの分別に
長くのばした爪を引っ掛けて
....
確かなことに偽りはない
浅はかな人が
なんとなく決め付けた
たった一秒足らずの疑問符で
隙間風が吹く確固なんてたかが知れているのさ
問われることを怯む正しさなんて
砂漠に建つ砂 ....
海で眠っていれば
起こされるんだよ
水平線が
空にあるのは
海が
銀河に流れていくから
船の上で
そう思ったとき
ぼくは
信号機の音を
聞いた
戦争って何だ?
戦争でなぜ人は死ぬ?
いや違う
戦争で人は死ぬのではなく
人が人を殺すのだ
戦争って何だ?
戦争で勝った方が正しいのか?
たくさん人を殺した方が正しいのか?
戦 ....
私の中に言葉がやってくると
私はつい沈黙してしまいます
・・・私、詩人なんです
馬鹿馬鹿しい事に
私だってジャニーズが好きです
特に、亀梨君が好きです
真面 ....
都合の悪いことや
不快なことは
予め伏字にするという
配慮が
いつからかこの国では
行きとどいているので
よほど気をつけていなければ
事実は見えない
まして
事実を都合よく見誤ろうと ....
春がいる
駐車場の奥の
ハイブリッド車伝いに
ブロック塀の上に飛び乗った時
チイ子はそう思った
春がいる
朝の見回りで
ナワバリ荒らしのクロに
やられた三角耳がまだ痛む ....
舟が
天の使いが
父を迎えに降りてくる
モニターの
緑の輝線
彼の何かを告げている
母と私は部屋を出て
お向かいの
やけににぎわう居酒屋で
白身魚の天ぷらと
焼き鳥とサ ....
心が折れたら
折っちゃいましょう、
もう一本
角度のちがいで
見方がかわれば
あらたな味方の参上!かもよ
ま、そうはならなくても
挫折やら壁やらが増えたらさ
い ....
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