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I
君は幻想の住人
窓の外に映る
灰色の景色の向こうに
白いバラの咲き乱れる
見渡すばかりの平原を見る
鋼鉄の爪が
肌に残した傷跡
それは
現実を生き延 ....
三日月に 梯子をかけて
一緒に 昇っていきましょう
僕の秘蔵のワインボトル マントの裏に忍ばせて
風にあおられるトンガリ帽子を 飛ばされぬようおさえながら
夜遊び仲間の君の肩 しゃべる ....
先を争って{ルビ水面=みなも}を目指す たくさんの 泡
ほどけたネックレスから 飛び散った
真珠のように 輝きながら
晴れた冬空の 明るさで染まった
水の中を ころころと 駆けあがっていく
....