すべてのおすすめ
俺は間違っている
ちょっと外へ出れば
無名の住人
犯罪者ではないが
はたから見れば
不具者
誰とも話したくない
いや 相手にしてくれない
幸せな人や
幸せそうな人
不幸せそうな ....
しゃぼんだま
とんだ、ふわり。
ぼくら、ふたり。
しゃぼんだまとんだ。
どんな
きれいなものも、
ひかりにふれてしまえば、
かなしいか ....
きみの腹を
綺麗な
正方形にくりぬいて
そこを通して僕は
桜吹雪が舞うのを眺める
蒼い春にも
暗い冬にも
きみの正方形から
桜吹雪が舞うのを ....
やっほー
愛してるよー
いえ
言ってみたかったので
きれいなうたを歌おうと想い
きれいなものを見上げていました
しかし私は愚か者
気付けばそれらすべてのものを
もろとも見下しておりました
そんな自分を軽蔑し
慈善などとも想いはしました
....
鮮やかな桃の色をした
あなたの大切な鞄が
線路の上にある
今は秋の朝
未だ人のまばらな
プラットホームから眺めるとそれは
轢かれるのを待っているように見 ....
胡散臭い
新興宗教みたいな夜のバーで
僕は水しか飲む気がしない
みんないて
みんないない
ここにあるのは
下手糞な詩の下手糞な朗読
ここにあるのは ....
滅びるなら滅びよう
今年も淫らな夏がやってくる
何故生きている
何故?
生きることは
儚い悲しみだ
喜びとないまぜになった悲しみだ
怖いんだ
生きているから怖いんだ
仕切りのない野放 ....
ゆるやかに
もう乾涸びてしまいそうな川の
もう息絶えてしまいそうなせせらぎを
聞きながら
顔つきを変えずに
下ってゆく川面を見ている
投擲する石礫は対岸に届くことなく
力なく落下して ....
けものたちが順番に目覚める
芽吹き始めた草木も
長い眠りから醒める
こんこんと湧き出る水に口をつけ
唇を濡らすと
また新しい路に出会う
まだ見知らぬ誰かに出会う
新緑とは、出会い ....
ひとの繋がりがうすい 過密地域の
携帯の電波しか届かない都会のかたすみ
一人暮らしが テレビをいくつも所有し
新品のまま維持された システムキッチンが
埃をかぶっている固定電話 ....
ちょっと 宇宙まで
行ってきました
地球の生活
苦しかったから
いっぱい呼吸をして
きました
ついでに 月に
寄って きたのさ
やっぱり うさぎは
一匹いたよ
....
私の母は奇跡を起こした
汚染された体でふたりも子供を残しどちらも大人になった
母は最大の炭坑の町で生まれ育ち
彼女の父は炭坑夫で体中を癌に冒された
彼女のきょうだいもみんな癌に冒された
きょ ....
午後 4時44分
見上げると
東の高く
薄い青空に
少し欠けた
白い月が
浮かんでいた
立春もとうに過ぎたのに
しばらく
引きこもっていた
たまっていた
所用 ....
いたい
いたい いたい
もういたみの実がたわわになっています
空から空へ
いたみの種子が舞いました
みな 平等に いたむのです
いきたい と
暖房もなく、寒いよるには、
ちいさくなって毛布にくるまるのです
毛布はやさしいです
朝の梵鐘の音が聞こえると
お腹も空いてくるのです
やさしい毛布から脱け出して
ずうずうしいエアコンのセカ ....
素敵な蝶々
ハナタレ小僧
青い空
君が好き
地球は丸い
宇宙は遠い
僕は小さい
君が好き
たくさんの
たくさんの
たくさんの自分がいる
たくさんの
たくさんの絶望と希望と私
詩人でない私人の私
たくさんの
たくさんの
絶望から生まれた
たくさんの
たくさんの
....
押入れに隠れていた
暗い密室の中で
埃っぽい空気の中で
春の芽吹きを待っていた
喉の渇きに苦しみ
時折、浸みてくる温もりに身体を寄せ
ずっと夢を見ているような
おぼろげな意識で
昼 ....
分光された夏。白くて柔らかな豆腐に、包丁を入れる、賽の目切りに。私は産まれた。母親の腹を裂いて産まれた。味付けは醤油だけ。醤油を垂らすだけ。夜が短くなった。止められない時計に抗おうとやっきになって、焦 ....
逃げ水の中で魚が跳ねて
アスファルトが柔らかい
太陽は無関心な発光体
空はどこまでも遠く
僕は許されている
「だけど」 ....
あー、また左腕が・・・。
あー、神様、なんらかの罰でしょうか?
それとも
単に僕がおかしいだけでしょうか?
わかりませんが
なんかごめん
....