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どのくらい掘ったか
見当がつかない
半分くらいなものか
背後をみやる
暗く光る土のにおいが
鼻をうつ
ここでは時間がわからない
時間は崩れている
なぜか穴は崩れたことがない
光の記憶 ....
昼時の定食屋に
ひとりで坐るサラリーマン
タバコのけむりが
背中をはって
店のなかにひろがる
ほかに客はいない
けむりだけが漂っている
その男はタバコを
吸ってはいない
静かに食事を ....
リストラで大トラになり吠えまくる。
Eメール今送ったよと電話して。
無数のひび割れた青空の目のなかから
たえまなく降りてくる風の淀むところに
ふるぼけたダンボール箱が積まれている
いつしか鳩たちがすみはじめた
傘もささず
棒のような日日が
確かに過 ....