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ところであなたの結末は
空に聳える塔の上
さらに伸ばした指の先
白い雲の浮かぶ場所
光の中で交差する
きらりと光る紛い物
ところで自分の結末は
八五番の緑色
赤い豚の急降下
離島 ....
刈り入れ後の田圃
夕暮れ時に老婆一人
誰かを呼んでいる。
腰は幾分曲り膝に手を当てて
前を向き誰かを呼んでいる
視線の先には白い犬が一匹
老婆に向かって息せき切って走っている
懸命に走っ ....
ぐずぐずな ちへいが
のぞめるおかのうえにたつて
まちからやつてくる
うつうつとしたひとのれつと
あれのに おりてゆく
ぐつぐつしたひとたちを
みおくる
ぐずぐずぐつぐつ
ぐずぐ ....
闇夜の風景の中
自分が生まれて初めて見た月光は
生家の隣の空き地に聳える
土手の上の屋敷の樹々
梢の葉の茂る隙間から
サーチライトのように照らされた
幼い自分の心臓を鷲掴みにす ....
本当のことを言えば
怠け者のくせして
食事のためには命をかけるが
やらなければならないことを何一つしない。
昼食がすわ一大事と
ランチタイムの作戦を
日がな一日考えて
値段と量と ....
飼っていた黒猫が突然行方不明
家の玄関の鍵は掛けていた
どこか窓が開いていたのか
窓から見える風景は
空っ風舞う冬景色
街路樹の葉はあらかた落ちてしまい
魚の骨の並木道
ふと見る ....
四年ほど前から付き合いのあるこの男は、不思議なことに何も教えた記憶はないのだが、俺の昔をよく知っている。一日のうち五,六度、俺の前に顔を出し、あるときは俺の読んだ本や詩を酷評し、あるときは俺の書い ....
憂鬱な朝の第一声
曇天に向かって
呪詛する言葉を発する
自分は独りの老人だ
曇天の向こうには
雲から垂れ下がった
塔が地上に突き刺さる
恐ろしく繊細な根元が
地上に突き刺さる
....
?
玄関扉を開け左壁面 家で一番大きな鏡がある。
その鏡は 不可能な空間ではないが、出入りする者の体全体を映すだけでなく、家全体を裏返す。
鏡の中に空間があるのだが、その空間に誰かが住 ....
小高い丘に向かってだらだら延びる道
リードを着けた猫と一緒に
だらだらと線引き
一呼吸ごとに振り返り督促する猫
漸く丘の端にかじりつき
突き当たりのフェンス越しの滑走路
滑走路を飛び立つ赤 ....
たとえば曇天の松戸
ゴミ焼却処理場の高層煙突
ピカリぴかりと位置を知らせる
ピカリぴかりと存在を知らせる
岩瀬無番地という住居表示
表示不要の権力装置
存在を表示しない
昔陸軍工兵学 ....
猫 呑気にたんすの上
バスケットの縁に首をのせ
顔だけ見せてご挨拶
声にならない鳴き声で
名前を呼ぶとニャンと鳴く
小さな口でニャンと鳴く
小さな声でニャンと鳴く
今日も呑気の ....
次第に人との距離を感じ
次第に人との言葉が減り、
次第に人と会う機会が減り
言葉は外で無く内に向けられ
言葉は形が無く反芻できず
言葉は脳髄の中で霧散し
色は次第に発色しなくなり
....
木原東子さんの……とある蛙さんおすすめリスト
(13)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
結末
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……とあ ...
自由詩
17*
12-7-24
おふくろの風景
-
……とあ ...
自由詩
17*
12-7-12
ぐずぐずかな
-
……とあ ...
自由詩
6*
12-4-30
月光
-
……とあ ...
自由詩
22*
12-3-8
Out_To_Lunch
-
……とあ ...
自由詩
12*
12-2-13
鏡の中の猫
-
……とあ ...
自由詩
24*
12-2-2
「……とある蛙」に捧げる
-
……とあ ...
自由詩
14*
12-1-22
ネガティブ
-
……とあ ...
自由詩
13*
12-1-18
鏡
-
……とあ ...
自由詩
18*
12-1-11
つくば
-
……とあ ...
自由詩
11*
11-12-21
松渡
-
……とあ ...
自由詩
10
11-11-17
猫と昼寝
-
……とあ ...
自由詩
12
11-11-13
老い_ー言葉など
-
……とあ ...
自由詩
5
11-9-28
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