じゃらじゃらと指があそんでる
手のひらをすべる舟でゆく
月のない 
だけど明るい砂の上



大切なものがさらさらと
くびれた小瓶に流れこむ
オールを漕いで 砂を ....
・国語

休み時間 机の上に伏せられた教科書はみな鳥のかたちで

「死」という字を習い17年経つが何故か未だにうまく書けない


・算数

「算数は嫌いなんだよ数式の突起みてると痒く ....
末期だ
既に末期だ
寝ても覚めても
末期だ
色々と末期だ
蓋を開けよう


四六時中の痛痒
光に拒絶反応が出て
頭部は痺れ
痛みが鈍く蜷局を巻いていた


末期だ
色々と ....
(足のとれたピーターパンの人形が積もった埃の下で見る夢)



途切れがちな点字ブロック跨ぐ夏 雲の向こうに打ち寄せる青




内側にはびこる針の芽を撫ぜて微かな痛みが ....
夕暮れ

さびしんぼう

だあれもいない公園で

影踏み
かけっこ
かくれんぼう

風といっしょに遊ぼうよ

いつも泣いてる
あの子とふたり
遊びにおいで
またおいで
 ....
夜から人の死ぬ匂いがする
空から紫色の灰が降ってくるせいだ
生ぬるい春の風に乗ってきらきらと
降り注ぐ紫色の灰が目に入るせいだ

紫色に染まった夜の街を
獣のように瞳を光らせて
君はナイ ....
廃墟の街に静かに降り積もる
白を見ていた
痛いほど乾いた空に輝く
白を見ていた
歩く度に重く足を取られる
白を見ていた
風が吹く度に頬を叩きつける
白を見ていた

君の睫毛に降りかか ....
ぼくたちは春を起点に遠ざかる公転軌道を失った星






君という病を喪いかたかたと瘧(おこり)のように震える柱



便箋を一枚一枚丁寧に破ればただ ....
mortalisさんのおすすめリスト(68)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
砂の歌- あすくれ ...自由詩9*10-10-19
教、育- 吉田ぐん ...短歌3710-2-9
末期- ゴースト ...自由詩6*09-10-8
サイクロプスの孤独- しろいろ短歌1109-7-5
夕暮れ_橙_さびしんぼう- 未有花自由詩21*09-4-22
夜の街- 自由詩4*09-4-1
- 自由詩209-3-22
春を密輸- しろいろ短歌1609-3-15

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