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どこやらの詩人も嘆いていたが
愛は日々の暮らしにぶつかって
粉々にくだけ散るものなのか
唯物論者の群れに追い回されて
メッタ切りの憂き目に遭う運命なのか
....
高い天井
絨毯に吸い込まれていく足音
息づかいさえ聞こえてきそうな静寂
ページを繰る音も
遠慮がちな小さな咳も
潮が引く様に遠のいて
異様な錯覚に陥っていく
あたりが歪んで
異空間に迷 ....
私達の間を
短い、短い手紙が
暗号の様な手紙が
いったい何往復した事だろう
ひとつの文字の背後には
何倍もの文字が群れなして
文字にならない感情が
行き場を失 ....
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私がつかもうとしたのか
私の砂漠へ
日常のほんの小さなすき間から
思いがけず吹き込む風のむこうの
荒涼とした世界
あなたがつかもうとしたのか
....
小さな不満を抱えたまま
私達は
少しずつ
少しずつ
距離をとって
今なら間に合う
闇に向かって
私達は
少しずつ
少しずつ
離れていって
まだ間に合う
....
春のど真ん中
世は宴の真っ最中
桜前線は北上し
人々を巻き込んで
私を巻き込んで
妖気をただよわせた儚い花は
時に人を惑わせる
私は次元を踏みはずし
あなたと少し近 ....
かつてはお日様の下を気ままに舞い
華やかさを振りまいたであろう羽
埃にまみれてすり切れて
ひっそりと落ちている
楽しかった夜が明けて
魔法のとけた朝を迎えた様に
信頼で結ばれた関係が
ひ ....