すべてのおすすめ
空から
空から靴の音がしました
夕焼けの網戸から避雷針が見えます
そしてカラスも
夕陽を見るでもなく
色のない私を見るでもなく
カラスは行きました 靴の音がしました
陽がさしていて
わたしのふとももは暖かくなりました
宇宙の地球の真ん中で、
わたしはただ
光のはやさで届く暖かさで
ふとももが
じんわりじわりと
地球の世界の真ん中で、
....
お昼の雲に
あなたを見つけようとしています
風がゆるく吹き
低気圧を含んだ雲が、南からの春風に押され
違う国の雲になろうと準備していました
静かな、わずかな運動です
雨が細く降って ....
その夜の色の煙筒は
寒いからなのか白い
息を吐いていました
夜に
ため息がずっと続いています
何億光年前の光が
ゆっくりと流れて光の速さ
僕の上に留まっています
月は知る由もな ....
「なんだ あれで間違いは無かったんだ」
そんなことが言えるタップを踏み鳴らす
四隅にはさびしさの影
灰の空気がそこに居る
窓を開けると冬の色風
耳くすぐり吹き抜ける
白の色風は部屋を回り
四隅連れ去りまた外へ
色風残してくれたのは
窓辺のち ....