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いやな唄
あさ八時
ゆうべの夢が
電車のドアにすべりこみ
ぼくらに歌ういやな唄
「ねむたいか おい ねむたいか
眠りたいのか たくないか」
ああいやだ おおいやだ
眠りたくても ....
栗の木
そのとき
ジョージ・オーエルの『一九八四年』を読んだばかりの彼女が云った
「お店の名前は栗の木がいいわ」
ぼくはグレアム・グリーンのスパイ小説『密使』に夢中になっていた
「いや ....
1.田村隆一詩集
四千の日と夜
一篇の詩が生れるためには、
われわれは殺さなければならない
多くのものを殺さなければならない
多くの愛するものを射殺し、暗殺し、毒殺するのだ
見 ....
タケイ・リエの詩集『まひるにおよぐふたつの背骨』は、詩を書くときの自我、あるいは詩を書くときにかかわらず、人間が本源的に備えている自我の在り方について、詩という形式の持つ直接性を用いて我々に訴えかけ ....