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  その石には
  一房の夜が埋め込まれていて
  羽をひろげた名もない鳥が
  宙返りをして遊んでいる
  ならば
  僕は
  手のひら一杯の嘘をあげる
  その重みで
  ....
  きみの
  美しく長い舌の上
  一面に広がるれんげ畑



  雪どけの淡い水が
  陽を吸ってさざめいている



  僕は、そこで
  幾つかのたいせつな思い ....
  女よ
  ぼくが眼をとじると
  きみは枯れた稲妻のようだ
  だが
  手をふれるとそれが
  一匹の大きな白蛇だとわかる
  女よ
  きみを
  冬に横たえる
   ....
  別の女の
  別の乳房を吸う
  長い街道を歩いてくる
  晴れた日の草原のような
  パッヘルベルのカノン



  男は捻じ曲がった枝
  女は雀蜂の巣
  青空の ....
  まるでこの世の始まりから
  僕を待っていたように
  茶色い床に君の
  十二枚の写真が散らばっている
  秋の風が窓の外で
  穏やかにはためく午後
  僕はグラスに冷たい ....
  僕らがコンビニと呼んでいる
  長細い直方体には
  どんなものでも揃っている
  弁当もポテトチップスも
  洗剤や電池や、ティッシュまで
  だから僕がその日
  その、冬 ....
  鮮やかな桃の色をした
  あなたの大切な鞄が
  線路の上にある
  今は秋の朝
  未だ人のまばらな
  プラットホームから眺めるとそれは
  轢かれるのを待っているように見 ....
  まむれくし。



  と、
  きみが発話し、
  鋏をいれたばかりの
  あたらしい、
  きみの
  栗色をした髪と
  まむれくし。
  と、
  震えた空 ....
{引用=  夕暮れ近くになると
  老いた女がアスファルトに
  一つの箱を置きにくる
  ただの箱だ
  ダンボールでできた、薄暗いだけの
  小さな箱
  それを置くと女はきび ....
  秋のひかりが
  きみだけを手に載せ
  小さな声でうたっている

{引用= どんぐりころころ
 どんぐりちゃん
 あなたまるで
 使いおわった命みたいね
 どんぐりころこ ....
高濱さんの草野春心さんおすすめリスト(10)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
石の夜- 草野春心自由詩712-8-2
れんげ畑- 草野春心自由詩10+12-6-2
白蛇- 草野春心自由詩9*11-12-17
別の女- 草野春心自由詩411-12-5
レンズ- 草野春心自由詩21*11-11-24
堕胎- 草野春心自由詩14*11-11-14
桃色の鞄- 草野春心自由詩7*11-10-16
まむれくし- 草野春心自由詩511-10-3
光の棺- 草野春心自由詩511-9-25
どんぐりちゃん- 草野春心自由詩311-9-18

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