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世界はざわざわとしていて悲しかった
おうちに帰ると
部屋には悲しみがたんたんと続いていた
悲しいということが
生きているということだった
悲しいということが
生きているということだった
....
ぼくのぜんぶをさらけだせたひと
ぼくがいちばんやすらかになれたひと
いっしょにおさんぽできなくなったって
仲良しでいるから
いっしょにおさんぽできなくなったって
ぼくがいちばんやすらかになれ ....
空がたかい
空がふかい
空がたかい
空がふかい
ぽつんと宇宙基地に立つ
空がたかい
空がふかい
ぽつんと一人立っていた
空がたかい
空がふかい
空がたかい
空がふかい
朝七時半くらいになると淋しい
それはクセのようなものだ
夜八時くらいになると淋しい
ツメを噛もうとおもっても
噛めるところがないよ
だからツメのおもてを
したの前歯で研いでいるよ
朝 ....
汗だくのからだを冷やしながら
なんだか陶然となっていた
想いの振り子がぐわんぐわんいっている
いつでも泣けそうだ
いくらでも泣けそうだ
目をつむり
咳込むように名を呼べば
いつでも泣け ....
君の透き通る眼差しで
僕を照らしている間
淋しい夢にうなされて
一人ぼっちで泣いている事がある
僕が起きるのは
決まって暗い部屋
今日も
君はどこにいるの
と
見回し続ける
君がいるはずの部屋か ....
水平線の彼方での
高まる胸のしぶきが聴こえない
海辺に押し寄せるさざ波は
わたしをどこへも連れ戻してはくれない
わたしはぎざぎざに欠けた貝
打ち上げられて熱い砂地にうなされる
ときおり
小さな子ども ....
コーヒ−カップの底で
四角い哲学者が
溺れながら
プラトン的愛について
考察している
僕が
スプーンでかき混ぜると
永遠を
ひと時が飲み込んで
一行の詩が
生まれた
何処にでも
在る
言葉の塵
散らかしては
掃除する
片隅に追いやっては
在った事さえ
忘れてしまっている
でも
ひとつ
忘れられない
捨てられない
指輪に嵌めて
ひとつだけ
あなたからの ....
毎日ドレスアップの君
太陽ばかり見つめて
恋文を鳥に運ばせている
片想いの僕は
君の肩に触れることも出来ず
届かない詩を綴って
ときおり零れる
君の涙を
掬ってみるだけだ
甘くひとくち
昼下がりを赤く染めて
コラージュ
黒いリボンで束ねてほしい
娼婦の真似
いけませんこと
ここは
秘密の花園
あなたが
最初の尋ね人よ
そこで
お待ちになって
ビスケットのあと
キス ....
紅葉
秋風に頬擦りされて
照れ隠しに
薄化粧
ゆさゆさ
つぶやいて
聞こえるかな
乙女な気持ち
幻
潮風が運んできた
君の幻
もう振り向かない
そう決めた僕だったが
君も背中しか見せようとしない
熱い砂地は
思い出を焦がし
人魚になろうとしている
君がいる
あなたの寂しさ
あなたの強さ
洗濯物がまわっている
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