すべてのおすすめ
鈴木さんと、大王さまはスロープに向かって、ゆっくりあるいて行った。そうして、青白い灯りのなかに立って、わたしに手をふってくれた。
さようなら……。
わたしもちいさく、手をふった。
あ ....
東の空にいつの間にか、オレンジ色した淡い月がでていた。
「あ……、もう、こんな時間だから、お家に帰りましょうか。」
やだっ、そんなの、ずるい!
「外山先生……、わたしどうしても、もういち ....
(わたしは猫になって、イチローに会いに行ったの)
きょうの午後、鈴木さんに出会った公園にようやくたどり着いた。
この公園のどこかに、イチローがいるはずだけれど、わたしの目に猫の影は映 ....
わたしは二階の部屋にあがって、鈴木さんのガラス玉を手にとって、しばらくながめていた。どこかでみかけた夜店の、輪投げの景品みたいな、ただのガラス玉だった。
だいじょうぶかなぁ、なんだかニセモノみた ....
えっ……、
「どうして? どうして会えないの。」
「外山先生はね、また、猫にもどっちゃったんだよ……。」
猫に……?
えっ? なによ、それ……。
「鈴木さん! わたしね、すごく真剣な ....
おかあさんが家に電話して、おばあちゃんが元気そうだったから、このまま買い物に行くことになった。動きはじめた車の窓ガラスをいっぱいにあけて、わたしは猫又木山文化会館の三階をみあげたの。
あっ、だれ ....
「ねぇ、あずきちゃん、イチローはね、あずきちゃんに恋をしてるのよ。きっと……。」
え……、恋?
「そんなの、うそだぁー。」
「あっはっはっはっはっ……。」
外山先生とおかあさんがま ....
外山先生はまた、立ち上がるとホワイトボードのまえでしばらく考えてから、青い字で、
わたしはここにいます。
……と、書いたの。
「たった、一行ですが、これでじゅうぶんだと思います ....
ぼくは立派なあほでありたいが、生憎まだただのあほだ。
※
ぼくは幼少期の頃から、「ありがとう」と「もうしわけない/ごめんなさい」が正に、漢字の「謝」のように表裏と感じられて、どう ....
(ようやく、外山先生の絵本教室が始まった……)
鈴木さんの絵はおそろしくヘタだった。
画用紙だと思った紙はよくみると、カレンダーの裏紙で、そこにクレヨンと水彩絵の具でわけのわからな ....
きょうは月よう日。絵本教室の日だった。
夏休みも、もうすぐおわる。あんなにうるさく鳴いていた蝉も、けさはとても静かだった。おかあさんは朝からいそがしく洗濯していたから、わたしも手伝うことにした。 ....
だれかが来たのかもしれない。わたしはイチローのあとを追いかけて、玄関のドアを開けてみたけれどだれもいなかった。イチローは玄関の前のしろい郵便ポストのうえに、すばやく飛び乗ると、ほそくて長いしっぽをま ....
「あずきー、ねぇ、あずきー。」
おかあさんがわたしを呼んでいる。
わたしはいま、絵本を描いているところだから、おかあさんの用事はなにもできないことを知っているはずなのに……。
ぱた、ぱた、 ....
もう、十一月だ。
現フォもすっかりサボッてるけど、ここんとこ畑仕事もサボってる。
十一月は関西では玉葱の植え付けシーズンです。休日の朝、買ったばかりのラパンに乗って、玉葱の苗を買いに行きました。十 ....
“あなたの詩は、なんというか
詩人の書いた詩ではなくて
詩人になりたい人が書いた詩だ――。”
と、黒づくめのその人は言った。
“かたくるしい詩だね。”
とだけ愛嬌たっ ....
いつもMDのラフマニノフは家に帰ると鳴りっぱなしで乾いた道と渇いた人にちょっと疲れた心をなぐさめてくれるのだが。
現実派ではもともと無いのではあるが独りの家計はあらためて可処分所得の少なさをしっかり ....
「趣味は何ですか?」と訊かれて、「詩を書くこと」と答えるのは難しい。なんだかものすごく恥ずかしいし、そもそもたぶん、詩を書くことは趣味なんかじゃないと思っているからだと思う、心のどこかで。
....
詩って詩の手引き書読んでもあんまりわかりませんよね。
漠然とした想いをのせたメッセージかと僕は思っています。
絶望と希望の振幅の間のすべてが、詩に思えます。
できれば排斥とか限定とかあまりな ....
{引用=♪ダッダダダダッダ、ダッダダダダッダ
じーんせい楽ありゃ ふみしめて〜♪
(山上路夫作詞・木下忠司作曲)}
第8647話 電気を帯びた黄門様
〜江戸 ....
昨年わたしが二十年ぶりに、故郷の秋田に帰ってきて感じた印象は、飲食店の接客も、人々の仕事への接し方も、いい意味で「いい加減」なのである。ちゃんと暮らしを成り立たせるための時間を守りながら働 ....
身体障害者と付き合うのを考えた時
楽しいから付き合いたいと思った。
しかし現実問題を考えると大変だ。
毎日介護して家事をして料理をして
相手を幸せにしたいと思った。
でも自分は不幸せになって ....
何度かした笑い話であるが、子供がアップル社のノートブックに、アップルジュースをこぼしてしまって、アップルストアにその旨を話したら、そのユーモアをたいへん評価されたのであるが、修理する金額で ....
{画像=120219045735.jpg}
最近不思議な夢を見る。
ぼくが眠ると夢の中のぼくが目を覚ます。
夢の中のぼくが眠ると現実のぼくが目を覚ます。
会社の会議中に居眠りをしている ....
太陽が今までにない形態になりつつあるという教育テレビの番組に
目が釘付けになってしまった。
太陽の黒点というのは 磁場の一部が見えるものらしい。
太陽の真上から真下へと プラスとマイナスとして大 ....
明日人に会うので、伸ばしに伸ばした髪を切りに床屋に出かけた。逗子駅前にある床屋で、中年の男性とその母親と思しき女性の二人でやっている。男性の方は、すっとした二枚目で、恐らくサーフィンか何かをやってい ....
しばしば、誤読は起こりうる。多くの人は、それと気づかないまま、解釈の自由性や、読者の優位性に訴え掛ける形をとって、自論を正当化しようとする。それが大きな誤りを含んでいるかどうかはさておき、自分の誤読を ....
久しぶりにジブリ映画を映画館で観た。この夏封切りの
「コクリコ坂から」。急遽予定が変更になり、時間に余裕
が出来たからだ。当初は他の洋画を観るつもりだったが、
ちょうど良い時間帯のものがなく、期 ....
根津は好きな場所だ。
谷中、千駄木と併せて一括りに「谷根千」などと女性誌でもてはやされ
たが、谷中のように下町情緒よりも墓石の数が圧倒的なわけでもなく、森
鷗外が住んだ事でもわ ....
他人の詩をたくさん読むようになってから、まだ日は浅い。
詩集というものも、特に自腹を切って買ったことがなく、゛現代詩フォーラム゛が、 僕にとって最初の本格的な読詩経験だと思う。ちょっと気が向 ....
というわけで、これから他愛もないことをつらつら書き連ねていこうと考えています。多くのことは、殆どの人にとって興味のないことになると思いますが、題名の通りですので、何卒ご容赦下さい。
さて、ボクは競馬 ....
subaru★さんの散文(批評随筆小説等)おすすめリスト
(61)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
あずきの恋人_(最終回)
-
たま
散文(批評 ...
13+*
13-1-26
あずきの恋人_(連載⑪)
-
たま
散文(批評 ...
14*
13-1-20
あずきの恋人_(連載⑩)
-
たま
散文(批評 ...
12*
13-1-14
あずきの恋人_(連載⑨)
-
たま
散文(批評 ...
13*
13-1-10
あずきの恋人_(連載⑧)
-
たま
散文(批評 ...
12*
13-1-6
あずきの恋人_(連載⑦)
-
たま
散文(批評 ...
13*
13-1-3
あずきの恋人_(連載⑥)
-
たま
散文(批評 ...
11*
12-12-30
あずきの恋人_(連載⑤)
-
たま
散文(批評 ...
11*
12-12-25
ぼくは立派なあほでありたいが
-
すみたに
散文(批評 ...
4
12-12-23
あずきの恋人_(連載④)
-
たま
散文(批評 ...
11*
12-12-22
あずきの恋人_(連載③)
-
たま
散文(批評 ...
11*
12-12-18
あずきの恋人_(連載②)
-
たま
散文(批評 ...
11*
12-12-16
あずきの恋人_(連載①)
-
たま
散文(批評 ...
13*
12-12-13
眠れないパンジー
-
たま
散文(批評 ...
18*
12-11-8
その一人の為に。
-
元親 ミ ...
散文(批評 ...
2*
12-11-4
生活者のうた
-
梅昆布茶
散文(批評 ...
21*
12-10-6
詩を書くということ
-
三田九郎
散文(批評 ...
6
12-9-20
ちょっと思うこと
-
梅昆布茶
散文(批評 ...
19+
12-9-16
水戸黄門ダイジェスト
-
salco
散文(批評 ...
5*
12-9-2
意義のある人生のために
-
小川 葉
散文(批評 ...
6
12-3-17
身障者をおもいて
-
ペポパン ...
散文(批評 ...
5*
12-3-5
詩のスタイルについて
-
小川 葉
散文(批評 ...
3+
12-2-22
リアルな夢_/_最近ぼくは不思議な夢を見るのだ!?
-
beebee
散文(批評 ...
18*
12-2-19
太陽と宇宙線
-
砂木
散文(批評 ...
9*
12-1-22
ボクのマスターベーション(3)
-
花形新次
散文(批評 ...
17*
11-12-17
誤読をどう受け止めるか(作者の死の憂鬱の中で)
-
kaz.
散文(批評 ...
4
11-11-19
「コクリコ坂から」を見て
-
渡 ひろ ...
散文(批評 ...
13*
11-11-14
根津界隈
-
salco
散文(批評 ...
3*
11-11-11
心のギャラリー
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さすらい ...
散文(批評 ...
14+*
11-10-29
ボクのマスターベーション(2)_オルフェーヴルについて
-
花形新次
散文(批評 ...
2*
11-10-20
1
2