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彼の家というものに誘われたのが
初めての クリスマスの夜だった
家族に紹介するというので
料理など持参してみたり
めいっぱい緊張して気を使って
ぎくしゃくと挨拶をすませて彼の部屋に行くと
 ....
向こうの外にある空から
根を切られて絶えた花達が
小川のように 流れてくる

一本ずつだった者が
根を捜して彷徨って流れ歩く

土を忘れるように
水を与えられ
雨の届かない屋根の下
 ....
一次会で帰ると言ったのである
もともとお酒に弱いうえに年である
記憶がないという事もあるので
人に迷惑をかけないうちに
体も楽なうちに帰ってくればいいのだ

そろそろ終わったかな
なんな ....
センスが凄いんだよ と嬉々として言う
十九歳の甥は トロンボーンに夢中
目標にしている人もいるらしい
学校時代は吹奏音楽一色で
働きながら地元の楽団で演奏するという道を
まっしぐらに歩んでい ....
今年最後の林檎もぎの日は晴れて
山に建つ我が家では霜が降り冷たかったけど
生まれた家の近くの林檎畑に長靴で行くと
陽気で 草露になっている

十月の葉取りから会社の休みには手伝い
雨の日は ....
やすりをかけ 
ちりちりと落とした窪みに

たたずめば 格子が黒く
白い障子が ざわざわと打ち寄せる

張り紙に のびた犬歯
月の輝きが あぶりだす獲物

小鳥は眠り 
 ....
色使いが上手じゃないし
ぬると濃くなり はげると驚く
でも 素ッピンというわけにもいかず

無駄にタップリとクリームをつけて
ちまちまとリップなどで装い
他人様にはコードネームのような
 ....
終わりの果てだと 葉っぱのふち
緑の雲を浮かべた陽気
体を掠めて靴の先で紐をとく

小さな精密が一生懸命
育てた木は また残る

根元に散らばる慈しみと親愛が
腐りはて かさかさに乾い ....
薄い靴下に 冷気が渡ってくる
凍りかけた土に 残る雨水
青につらぬかれた 空が濁る

遠い所で カラスが鳴いた
歩く頭上を 羽音がかすめる

振り返ると 朱色の実が いく粒か
 ....
ただいま と思いながら両手を下に広げる
林檎畑は収穫のための作業で忙しい
陽があたるように実の回りの葉を取るため
晴天の日曜日 実家に帰る

草を分ける土の道 人の歩いた道
風にそれる 緑 ....
下降していくカラスが
田んぼの土手を
はいあがる虫を食べている

田植えの前に掘りおこされ
苗が植わるように綺麗にならされる土

地中から 土と共に掘り起こされた虫が
待ち構え ....
やさしい 風 に
月 が ついてくる

まわり道
草原 の じゃり

心 やすらぐ場所 は どこかな
踏み潰した草 の
やわらかい感触に

ひとりで 歩く事さえ
 ....
膝 折る
月 の爪

やまぶきいろ の 呪い

狩られる 伴笛
つがれた 刺怨

なま霧 腐り はだける
吊りそこねた 谷底

もくず に さえずる
血 の 洗礼
 ....
ましかく な


つち の
少し 上
ころっと

笑ったの

沈む
柔らかい

折り畳まれた


流れる 
朝 
ひ 
わたし の
付け根

はっぱ の
付け根

くる い
くるりん

まま
土へ
ぴあの の上


根が 張って
指に さわる

薄暗い へや
夜 の 木

眠る
なぜ
山人さんの砂木さんおすすめリスト(46)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
昔のクリスマス- 砂木自由詩8*10-12-26
ほんとの土- 砂木自由詩11*10-12-19
さて- 砂木自由詩4*10-12-12
今宵_演奏会- 砂木自由詩12+*10-12-5
林檎もぎ- 砂木自由詩14*10-11-21
くさり火- 砂木自由詩7+*10-11-14
スピンアウト- 砂木自由詩4+*10-11-11
木漏れ日- 砂木自由詩16*10-11-3
朱色の記憶_落下- 砂木自由詩8+*10-10-20
生まれる所- 砂木自由詩17+*10-10-3
土と虫- 砂木自由詩15*10-5-16
揺れる- 砂木自由詩9*04-1-30
月_の根- 砂木自由詩2*03-12-24
笑う_船- 砂木自由詩11*03-12-11
まま_の- 砂木自由詩2*03-12-6
部屋- 砂木自由詩7*03-12-5

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