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路線図の名前をとおりすぎるたび夕暮れの記憶となって
建設中のクレーンをかすめる金属音の反響
かりそめの服を着たらもう祖父の葬式だった
東京は暮らし辛いねと母が呟き
落とした花を持て余している会 ....
夕立があらわになると
鳥たちは身をのりだすのでした
*
私は10日ぶりにアイスを一つ食べて
誰もいないリビングで
雷をやりすごす
*
祖母がもう歩けないのだと
母が悲し ....
うつくしい人の想像をこえた
あなたのかかえているもの
すべては朝だった
*
きもちいいくらいの遠心力で
渡り鳥は群れていて
ふゆ、なんてたった一言で
言っていいことと悪いことがあ ....