何もない日に
何故だろう 僕は 見ている風景に寂しさを感じた
辞めた会社の空気が頭をかすめる
僕は ずっとひとりだった
僕は 生きるべき場所を 間違えたのだ
君と二人で抱きあっていただけ ....
壁と背中にあるわずかな隙間
それが自己満足の限界

窓の黒がやがて青になり
一時の橙の後に白くなる

カーテンの隙間から覗く世界
白い時間に安らぎはなく
また橙となるのを待つ
青から ....
こころ ひたひたと水に浸かって
浮かんでこない
ぎりぎりの水深は
息をするだけで精一杯

酸欠の頭で見た人は
悲しさの中に喜びを求めているようで
こころ そっと沈んでいって
光の刺さな ....
  ぬるい春の夜
  アスファルトの上に
  花が降っている



  葬儀屋の看板が
  ほんの少し口角をあげる



  目に見えぬ桃色の貝が
  ひそかに息を吸い ....
自然はいつも私を通りすぎる
私の存在などないとでも言うように

時に淘汰されすりきれた人生も
愛した男に別れを告げられても

自然は本当に確かに
私をすりぬける

けれども思う

 ....
 ....  
 
自転車のか細いペダルが
今日は博物館の
涼しい庭にまで届く
始まったばかりの夕暮れの中
まぶたの絵を描き終えて
少年は柔らかな繊維になる
 
 
何もかもを失った
夕べの酒ほど旨いものはない
その日、月は煌々と輝き
僕の酒に反射する
何もかもを失った
夕べの酒ほど旨いものはない
サラリーマンが傍らを通り過ぎていく中で
僕は一人旨い ....
さよならと
手をふる時は
指と指の間を
すこし開けて
すきまを作る

かなしみが
そこから
上手に
逃げていくように

美しい水を
手にためる時は
指と指の間を
ぴたりと閉 ....
新しい、新しい、と未来ばかりに手を伸ばし 
追えば追うほど、幸いの虹は逃げてゆく 

{ルビ古=いにしえ}の魂の形象を宿すものこそ 
今・ここに新しい 

古の魂をそっと胸に納め 
自ら ....
わたしは縄文の舟を漕いでいる
トチノキを刳り貫いた
粗末な舟だ
赤い犬をいっぴき乗せていた
これが最後の猟だと
わたしは思った


子どもたちは
夏の来なかった時代を知らない
もう ....
祈る人はそっと目をつぶる

瞳に映るものは有限であっても
瞼に浮かぶものは無限だ

祈る人は無言である

言葉はいくら重ねても
心のかなしみには追いつかない

祈る人はみじろぎせず ....
秋熟れて仄か色付く指先を包む手探す人恋しさよ 最近はほとんどの時間を
記憶を食べて過ごす

口に含み
よく噛んで飲み込む
そして、
次の記憶を口に含む
さびしい言うたらあかんのやろか

会いたい言うたらあかんのやろか

振り切るために聖人になろう

つぎはぎだらけの聖人やけど


うん

みじめになろう

もっともっとみじめになろう

それでも遠くか ....
なんどもしたね
なりゆきに任せて
なんども死んで
生き返った


しあわせだった
そうと気づかないほどに
彼氏彼女という言葉を
つい使ってしまう僕らこそ
恋人、という言葉を選びたい

透明な香りのなかに
いかにも誠実な覚悟がある

修飾語が何であれ
その語尾からは
謙虚な羞恥 ....
やまないあめの
のきしたでまっている

おじぞうさんが
むかえにくるまで

ひとがてのひらを
あわせている

いのちが
あめになるまで
とにかくそこを
くるまがはしっていく

おもいでよりはやく
きおくにたどりつくまえに

いしきがとおりすぎていく
なにもみないまま

みなかった
けしきをのこして
 ....
素直になろう

ココロの底の
声をきいて

素直になろう

諦めきれないのなら
そのままでいい

自分にウソをつくのはやめよう

これだけ焦がれる気持ちには
逆らえない

 ....
大人になりたい
≦大人になりたくねえ


楽しい=楽だと思っていたい


いつまでも少年マンガの主役を演じていられるキャラでいたい

くだらないポリシーを貫き通しながら
 ....
{引用=たとえばかつて

真っ白なキャンパスを前に
僕は少しの不安と
多くの期待に似た興奮を覚えていた

ように思う

つまりは
人の記憶は曖昧なもので}




目覚めた ....
毎晩のように潜水をする どこまでもわたしのことを忘れずにいて


風が強く吹いていたから心まで震えていてもおかしくはない
いつも何もない
夕暮れを私は見ていた
私の心のどこかで
いつも この世の中は 空っぽだった


季節が過ぎた
長い この夜の中
ベッドの上で
私は 眠りに 落ちていく
そして  ....
コナゴナ .... 風景は記憶を宿している
だから俺は
ゆるゆる
その風景に
流れ込む

いつも路地裏
猫がいて
丸くなって目を細くして寝てる
気持ち良さそうに

俺は雪駄で歩いていくだろう
そう ....
卵と牛乳をかって
うちへかえろう
わたしは明日もそこで
生きていくのだし
       
遠くへと雲が流れていく。暑さの真ん中が少し移動すると、残暑お見舞いが次から次へと届く。蝉が鳴き急いでいる。新盆まわりを忙しく済ませると朝夕の風が庭先で、涼しさを演出し始める。伸びた雑 ....
とつぜん産まれるものを
やさしく抱くことができない

なんの用意もなく
みていた
動けずに


みていた
それが
あるときから
そこにとつぜん存在しはじめるのを

ひとり ....
朝顔のうつむく空にさようなら
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