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膝の上の猫
まるで愛おしい生き物でも見るような目で
わたしを見てにゃーと鳴くの

通り雨降る、夏の午後

その視線を
すり寄ってくる体温を
振り払いたくてそっぽを向いた

うっとう ....
その人には顔がなかった

ゆっくりと動く喉仏
見なくても分かる 嗤っている
高い位置から嗤っている
私の苦手な目をして
私の苦手な言葉を紡いでいる

その人には顔がなかった

 ....
斎藤旧さんの三奈さんおすすめリスト(2)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
愛猫- 三奈自由詩2511-8-22
顔のないひと- 三奈自由詩20*11-4-29

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