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天高くヒト肥ゆる秋雨の宵
換気扇がブーブーと油煙を吐いて
焼け爛れたローズマリーの匂い
隣のアメリカ人は今夜も豚肉らしい
ブーブーブー これで一体何頭目?
カンサス・シティーの豚舎の嘆き
 ....
絡み合う2匹の軟体動物さながら愛し合う
舌と舌とが唾液を攪拌しながら弾かせる
無声子音の破裂音
こうやってお前を吸い込み食べちゃいたいよと
賞味し合う前菜じみた聖餐の
静かな咀嚼音

そ ....
人類は実に
新たな生命の存在を
吐き気でもって知るのだ
吐き気でもって

つわりは悪阻と書く
なるほど悪詛に違いない
ふしだらに股を開き快楽に耽溺した
メスザルへのささやかなる天罰か
 ....
中学の用務員パンパカは
第二グラウンド裏手の平屋に住んでいた
戦争中はラッパ手だったのでパンパカ
短気な爺さんでからかうと怒り出すのでパンパカ
上級生の一部男子は面白がってかまっていた
かば ....
{引用=わたしら製菓は社長(渡白弥三郎 59歳 魚座)以下6人の零細企業である。
今日は上半期を振り返っての反省会をした(於やきとり小政)。}
議題? 陰毛サブレ
    = サブレ生地に若い女 ....
 Chicks Eat Too Much

Chicks eat too much.
Because the earth turns round and round.
And days wil ....
お前の髪は
月の雫に青く濡れて
俺の瞼を鼻先を、
腹を冷たく流れて行った

お前の白く滑らかな
体をなぞって行くと
掌に吸い付く曲線はさざ波を立て、
まん丸い乳房は大きく揺れて指から溢 ....
ヨドバシカメラ大ガード店向かいの雑居ビル
六階にはやはり怪しげな不動産屋が入っている
階下の換気扇が焼き鳥の煙を噴き上げる
ドンキの店頭商品じみた事務の娘は
毎度同じ罵り言葉を吐きながら窓を閉 ....
幸せ


孤児院住まいの見習いウエイトレスは
真っ赤な口紅のついたコップを載せた
ステンレスの盆を厨房の隅にそっと置くと
裏口から同じくらいにそっと出た
ダイアモンドとマスカラのお客はま ....
秋になったら家を出る
軍手とシャベルを持って遠く遠く
九月いっぱいは歩き続ける
十月は釣りなどして過ごす
十一月が木々を染め出したら
場所を決めて、あとは待つ
落葉を敷きつめてその上に座る ....
猿子 「詩はお肌に良くないですね、髪は速く伸びる気がするけど」
流砂子 「そうね。あたくしの主人は詩なんぞ解さないへっぽこですから、あんなに眉が薄いのだわ。気味が悪いくらい」
猿子 「智恵子抄なん ....
何もかもが過ぎて行く
そして何もかもが帰って来る
落とし、奪われ、失くした何もかもが
心の中では連綿と紡ぎ直されてつながって行く
これをウィーヴィングと呼んでいる
トリックとまでは行かない修 ....
新宿駅の地下連絡通路に連なり通行人をガイドする
柱の鏡で彼女は念入りな化粧の最中だった
思春期の門口に立つ少女のようにあどけなく熱心に
出勤前のホステスのように身を乗り出し一心不乱に
何千とい ....
やがて晩秋というのに夜中のしじま
身を寄せ合う恋人達の姿もない
灰色のロミオは塀の上
ソネットをひとくさり
オウ、ムォウ、マオ、アオー
猫が、まるで狼族の遠吠えのよう


{引用=出て ....
蒼穹も黄金の砂丘も皆寝静まって
全ては動かない
ひと棹の楽器も横たわっている
微風さえもが画布に張りついて
夢の ゆ の字

黒い少女の纏う長衣の
この世ならぬ配色は
仄かに艶めかしい ....
晴れ渡った空の青が濃いのは季節の分かれ目だから
あたしは出かけなければならなかった
剥離は目撃しなければいけないのに
お父さんは寝転がってゴルフばかり見ているし
9月さいごの日曜日だからと言っ ....
{ルビ機構=システム}の一員に過ぎないという自覚
この無自覚で人は何でもやる
けれどメンゲレの対象認識、その冷酷は
機構に責任を帰せられるものではなく
導き出された個の資質に他ならない
善き ....
{引用=人は誰でも他人の黒衣。操っていると思っても、操られている。
阿呆のからくり糸巻車。
そろそろ時が来たようね
中世から、このてのひらの上の地図まで時がなぞる、阿呆の船の輪郭。
ガリレオ・ ....
未明からカラス達が鳴き騒ぐ
燃えるごみの日
電力を享楽する都会 まして貪欲な鳥達に
夜盲は無縁なのだろう
ゥアー ゥアー
アー アー
グオッグオッ オッオッ
アガ アガ グァー
多彩な ....
ブヨブヨな意気地を腐った体とギガだせー服で包み
指先大の仮想世界で王様やってるチンカス野郎と違って
原寸大の実社会で膂力を持て余す益荒男にとっちゃ
徴兵制もねえユルユルまんこみてーな日本は窮屈極 ....
蜂に刺された事はある
蛇に咬まれた事はない
犬に噛まれた事はあっても
狂犬病を伝染された事はない
ライオンの檻には近づかない
骨折はあるが、頸椎や脊髄の損傷はない
指は切ったが切断に至った ....
 {ルビ永久=とこしえ}の春の国       霊魂

永久の国が空にある    森をさ迷う恋人よ
雲雀の嬉しげな    安らう時を知らぬのか
姿無い囀りの遥かな高みに    湖水に休む月影を
 ....
{引用=産}

 さて女王だが、日夜の狂態に目は隈取られ歌い皺が眉間と頬に刻まれ、
幾度と香油をすり込んでも肌から瑞々しさが逃げ、豚のように食べてもや
つれ{ルビ鱶=ふか}のように飲んでも渇き ....
赤い月夜の森の中を
恋人達が無言に行く
凍った大気と闇の道を
二人は抱き合って行く
抱き上げられた女は
男の肩に頭を預け
柔らかに目を伏せて
その温かさに耳を着け
胸の鼓動を感じている ....
むかしむかし
アルプスの少女ハイジを観ていて憧れたのは
日向の匂いの藁布団や家の後ろの父性の巨木
何よりも、おじいさんが串で炉火にかざして
ハイジのパンに載せてやる、山吹色にとろけたチーズ
 ....
死んだ少女の手を取って
「タリサ、クミ」とイエスは言われた
少女よ、起きなさい
へべれけにされマワされて
中学生の少女は自殺した
夏の未明、背伸びの季節には
恋に恋する期待もあっただろう
 ....
{引用=1986年版}
 背骨が痛い 

背骨が痛い、背骨がイタイ、セボネがイタイ
コシボネがイタイ
{ルビYou=腰} {ルビtoo=痛}?
犬にも生理痛があるかしら
尾を立てて嗅ぎ回 ....
≪テーマ ; ポロシャツはダサいか≫

関東びと 「はい、襟があるとこがダサい」
近畿びと 「襟はパリッとしてませんとな」
東海びと 「釦もだせゃ〜で。駱駝のシャツみてゃ〜で」
九州びと 「 ....
運び出された棺は小さかったので
担ぎ手は四人で足りた
会長は、喜寿を過ぎても出勤していた
迎えの車がリムジンだったのは
会社の沽券に関わるだけの事で
カーヴに技術を要するサイズだったのは
 ....
つらつら考えるに、
宇宙空間では色々な実験を行なって来たそうだが、性交はまだなのではなかろうか。
あるいは極秘裏だったのかも知れないが、「未確認飛行物体」程度の眉唾リークもないからには、宇宙ステー ....
高梁サトルさんのsalcoさんおすすめリスト(133)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
豚肉を哲学- salco自由詩5*10-11-23
《楽典》_粘膜上皮- salco自由詩8*10-11-23
つわる- salco自由詩9*10-11-21
パンパカ- salco自由詩16+*10-11-18
モンドセレクション金賞を目指して- salco散文(批評 ...3*10-11-15
Chicks_Eat_Too_Much- salco自由詩2*10-11-13
無音の猟奇- salco自由詩11*10-11-12
転々- salco自由詩7*10-11-9
十一月の童話- salco自由詩16*10-11-7
冬支度- salco自由詩17*10-11-4
☟ダブルアカウント・猿子と流砂子☞- salco散文(批評 ...3*10-11-1
燃えないごみの日- salco自由詩6*10-10-31
かれん- salco自由詩5*10-10-29
Calling_❤_Juliet- salco自由詩6*10-10-26
ルソーの月- salco自由詩7*10-10-24
少女詩_さいごの日曜日- salco自由詩6*10-10-20
メンゲレ- salco自由詩2*10-10-20
演劇の有用性について- salco散文(批評 ...3+*10-10-18
燃えるごみの日- salco自由詩7+*10-10-17
殺しの法悦- salco自由詩5*10-10-15
_健康- salco自由詩18*10-10-12
永久の春の国_/_霊魂- salco自由詩6*10-10-7
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恋人達- salco自由詩15+*10-9-30
ユールレイッヒ〜♪- salco自由詩4*10-9-25
タリサ、クミ- salco自由詩11*10-9-19
出血大サービス24YEARS_BELOW(尾籠)- salco自由詩7*10-9-13
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ミニミニおやじのミニな終焉- salco自由詩4*10-9-7
『美しき青きドナウ』の調べに乗せて2010_晩夏- salco散文(批評 ...5*10-8-29

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