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知られちまった悲しみに
きょうもめぐみの降りかかる
知られちまった悲しみは
あしたの夕日も選べずに
きょうもこゆきの降りかかる
夕日の福音こだまする
めぐみの雲 ....
自由とはどこにあるのだろう
やりたいことをやれないとき願うのが
自由なのだとしたら
自由とはいまどこにあるのだろう
やりたいことをやるのが自由なら
自由とは際限のないもの ....
夕暮れに迷いこむ
迷いこんだつもりもないのに
迷いこんでいる
青灰いろに
おかされてゆくまえの薄暮
じぶんが何処へゆこうとしているのか
一瞬、いや、しばらく分からなくなる
それはまるで ....
歴史的なエピソードにこと欠かないこの地で
芦田川について語られることはあまりない
芦田川の河口はもちろん海とまじりあうのだが
見つめていると
この川が本質的には海であることがよくわかる
芦田 ....
愛人の彼氏は中国人だ
愛人は韓国人で俺は日本人だった
三人をふくむ友人たちと
餃子パーティーをしたことがある
広島の別荘で真夏のことだった
中国人たちが餃子をつくっているあいだ
日 ....
お月さまみたいだ
昼間もうっすらと感じています
夜は突き刺さるように感じています
これ以上書いたら
また嫌われるようなことして
困らせるからやめるね
ここまでなら大 ....
終わらない轍を抱えながら
時への妄想を考古していた
時は迷路に曳かれている
命や命の周辺を発掘する
それらは無機物になって
感性や知性に弄ばれていた
終わらない轍を ....
夏のかすれた孤独のいろは
黄色いキズだらけの女の顔
ひとりかそけき偽物の怒り
哀しみが募集されている
夜の電車が紙を震わせる
カレの家を見に行くほど
俺はイカレテい ....
ちいさな雨が降るね
音のない模様を
フロントガラスが濡れている
それはなんの痕だろうね
形のない法則を
夕方の匂いがこぼれている
きみは夕餉に消えてゆく
....
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