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見慣れた街の風景の一角
ブルーシートに覆われた遊休地
住宅街の一角に
ブルーシートに覆われた非日常
何らの標識もない
危険マークもない
青空を地上にへばり付かせた
痰のようなものを覆う
　.... 埃っぽい倉庫街の一角
赤煉瓦造りの古風な倉庫
その中で熱心に壁の穴を覗く者
それは老人だった
グレーの草臥れたジャケットを着た
老人だった
櫛の通っていない白髪の
老人だった

老人　.... バス停で他の街に逃げだそうと
元気のないジョウジは
襤褸雑巾のように
しわくちゃに俯いて
声を掛けても応えはしない。

大声で奴の名を呼ぶと
親指を立てて
「東京で一稼ぎしてくるぜ」
　.... 累々とした屍を乗り越えて生還した父親達
遠く鴉が狙う死にかけた子供の抜け殻
栄養不良の子供たちの細い手を握りしめ
彼らは生きて行くことを決意した。
社会の再建、国家の再建を決意した。

国　.... 「叙事詩の精神ーパヴェーゼとダンテ」　
　河島英昭著　岩波書店　1990年8月27日刊

著者はイタリア文学者です。ボッカチオなどの翻訳研究でも知られているらしいのですが、私は余りイタリア文学に　....

ドクダミ五十号さんの……とある蛙さんおすすめリスト（5）
タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
ブルーシートな僕ら	- ……とあ ...	自由詩	9*	13-5-4
壁の穴	- ……とあ ...	自由詩	11*	13-4-8
ジョージ	- ……とあ ...	自由詩	7*	13-2-6
荒れ地２	- ……とあ ...	自由詩	8*	13-2-4
叙事詩？？物語・詩？？	- ……とあ ...	散文(批評 ...	6*	12-9-5

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