すべてのおすすめ
踊るように、街を歩くひとがいた。
両手首に輪を嵌めた、杖をつきながら。
僕の肩越しに密かな風をきり
横切った、彼の背中はおそらく求めていない
これっぽっちの、同情も。
不 ....
安易なキボウが、風に消える
この糞ったれな世界にて
ぼくは今迄よりも必死に
「ほんとうの答」を探し始めた
古書を開いて捲るほど
文字の無い空白の頁の
左側には、十字架にかけ ....
日頃の不摂生で
年の瀬に熱を出し
病院で点滴をした三日目
今日、初めて気づいた
点滴を吊るした棒の台車に
歩きやすいよう
掴まる取っ手がついてたことに
昨日、僕は点 ....