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昨日までの自分が仰向けに倒れている
わたしを見つめて
ワタシが言う

「踏み拉き進んで行け
 過ぎ去ったものは階段だ
 額ずくな 口づけするな……」

そっと足をおろす 
枯葉を踏む ....
瓶の中にとり残された
ピクルスひとつ

蓋が開くのを ただ
待っているだけの日々

見通しが良すぎて
すっぱい孤独

 
 《ピクルス:2013年11月10日》
ふくよかな夜のしじま
淡く月が傾いでは
歌のような冷気が背を撫ぜます
もう気分は
お江戸の幽霊
火の玉提灯ぶら下げて
足なんざ有りゃあしませんよ
ひと気がないのは尚結構
夜道は一人に限 ....
わたくしは鋭利な球体
鬱血した魂のむらさき
情熱と酷似した粗暴に焼かれ 
焼失した楽園の輪郭をなぞる
背骨を抜かれて自慰に耽り
名札のない隠喩の銛が刺さったままの
つめたい消し炭の太陽
 ....
葉を落とした蔦は陰鬱な妄想
囚われた家も人も沈黙を叫ぶかのよう
十一月は開けっ放しの箪笥
風や霙しか仕舞われていない空の空

冬は心の真中から始まる 
だがものごとの始まりは不明瞭 
 ....
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