すべてのおすすめ
消えていく
痛みをなぞりながら
その痕こそが
証であるかのように
鮮やかに
鳴いている
幾羽か、を、目に
焼き付けることもなく
空の夢をよく見るのだと
その人はうつむく
....
さるすべりすべり落ちるあの
寝姿の
視線に匂う
密約の
触感の
柔肌
(とは使い古された)
僅かな湿り気の
伴う
触れる
瞬間の
うなじの
過敏な
さるすべりすべり落 ....
約束されたことは、なかった
ただ一度も、なかった
噛み合わない歯車が磨耗を呼び
嬉々として
それを食い潰した
約束されたことは、なかった
約束されたことは、なかった
なだ ....
番号で
管理されても
輝くものは
輝いている
→
おなかがすいたらごはんをたべよう↓
よ そ
た で
な も
か い
....
脂喰坊主は地下鉄の端で
ホームに顔を突き出して遊んでいる
駅員が慌てて止めるが
大丈夫
脂喰坊主は死なない
脂喰坊主はバツの悪い顔で笑う
それから
目を閉じてかっきり一秒
....
けだものの口からはいつも涎が垂れていて
その臭いは数百メートル先まで届くが
けだものは気づいていない
もちろん
涎が垂れていることに
けだものの体毛は針のように硬く
生えている ....
リリイは寝そべって
太陽を見ていました
暑
い
夏
の
日
(でも平べったくないよ?) ....
さかなにはさかなの
けものにはけものの
くらい、影があって
さかなにはさかなに
けものにはけものに
それぞれのくらしと
それぞれのねむりが
境い目の波に
夜の月明かり
揺 ....
番外編です。本編はこちらにてどうぞ。
http://poenique.jp/sinaps/ito/ito0200.htm
詩の即売会にはまだ10回程度しか行ったことがない。ポエケット、詩マーケ ....
かなり前に、自身のメルマガでも紹介しましたが。
ネット絵本です。「戦争のつくりかた」
http://smile.hippy.jp/ehon/
05-09-12 追記。
自民圧勝 ....
昔の女と話をする
昔の女は昔を知らない
ふりをして
少しだけ話す
サンダルから
知らない親指が生えている
尻の形は
変わらないのに
男の昼はネギで始まると信じているわけでもなかろうに
君は駅のホームでネギを振り回している
君が普段ネギを買えるほどの暮らしをしていないのは
君のその身なりからすぐに推察できるけれど
駅 ....
君に語る言葉が見つからないので
女を買った
入浴料1万円
サービス料2万5千円
女と談笑する
女と語る言葉はある
女に伝わる言葉はある
路上で浮遊している
誰か轢かれな ....
母方の祖母の雪江さんは
70歳くらいでガンで死んで
お通夜の次の日に突然生き返った
その時なぜか僕1人しかいなくて
雪江さんは自分の死化粧を見て
「えらい別嬪さんやなぁ」となぜか ....
∧表∨
やぼったい
ねったいぎょ
やっぱりぜったい
やりたいさかり
さっぱりばっさり
しっぱいばっかり
やぼったい
ねったいぎょ
ていたいてったい
ふんだりけったり
いっ ....
王様は爪を研ぐ
家来は昼寝
子供たちは目隠し
数え歌を歌う
王様の爪は三本爪
三つに分かれて何でも殺す
一つは矢に
一つは槍に
残り一つは秘密のナイフ
弱いもの貫き
....
朝起きたら
田中だった
田中くんおはよう
よう田中
あ 田中君だ
田中の言うことなら間違いない
田中さんこれ受け取ってください
下駄箱で告白までされる
本当の事を云 ....
−計測−
重さではなく
距離を測りたい
大きさではなく
熱さを測りたい
姿ではなく
真意を測りたい
−引力−
ひかれあうのではなくひきあうの ....
風邪引いて
喉が痛いくらいの咳で
ふらふらしながら
煙草吸って
酒飲んで
関節も痛いや
みしりって音するや
壊れそうで
壊れないもんだな
けっこう丈夫にできてるもんだな
....
生きていくことに休みの日などない
僕たちは精一杯呼吸しながら
いつも何かを犠牲にしていく
手を翳す
その行為が
そこにある空間を削いでいく
僕たちは何も生み出してはいない
そ ....
この原稿を依頼されたときの特集名、
「女を口説く為の詩」でした。
じつはこの、「女を口説く為の詩」ってのが、
すでに口説くという行為から外れてるんですね(爆)。
「女」ではなく、せめて ....
ダンサーが表現行為において用いるものは身体だ。
身体が道具だ。
踊っているときの体の使い方と、
普段生活しているときの体の使い方は
“原則として”異なる。
同じ身体でも、使い方が違う ....
とかげの足音を拾っていくと
「かげろう」と呼ばれる庭で行き詰まった
兄さん
あれは生き別れの兄さん いいえ
姉さんだったかもしれない
が、
見えたりもする
通りすがりの犬 ....
影と
影が
重なり合うので
夜でなくても
うずくまりながら
なにかしらの気配が
ぐるぐると周回する
忘れられたまま
中心もないのに
ライカ
私の声が聞こえますか
....
○月○日
家に帰ると兵隊さんが押入れでもぞもぞしている。目が合うとピシッと敬礼しながら、「人道支援です」と言う。人道支援なら仕方ないのだろう。たぶん。兵隊さんは押入れでずっともぞもぞして ....
カラフルメリーは自分の名前が大嫌い
カラフルメリーを本当の名前と信じたがってる
唐辛子よりブラックペパー
胡麻油よりオリーブオイル
テーブルの上の醤油が死ぬほど恥ずかしい
天国のパ ....
体温を逃がさないように
君は丸くなって僕の隣りで
いつものように
まだ寝息を立てている
まるで小さな生き物が
昨日も生き抜きましたと
陽光に告げるように
寒い、寒い、いつもの朝
....
大陸棚の向こうで誰かが手招きしている
見慣れない服を着て、砂っぽく笑っている
傍らには、けだものがいて、何か囁いている
規則正しい波の音が
回転する灯と溶け合っていく
灯が波 ....
死んだらしいので
ビデオを借りにいった
全部貸し出し中
考えることは皆同じ
本当は
堤さやかが好みです
24歳のセーラー服
死んで歳がばれる
36歳になったばかりの ....
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