その響きと
余韻しか知らない街で
親しく投げ交わされ
胸にぶつかっては
つぶれて香るトマト
ことこと煮詰めたソースは
ちょっとどころか
すごく甘くて
ふわふわした湯気のなかで
舌がト ....
 
 
不安な気持ちでたまらない、と
夜、入院している父から電話があったので
病院まで行く
今日はリハビリ頑張りすぎて疲れちゃったんだね
そう言って落ち着くまで父の頭を撫でる

その帰 ....
公園で遊んで忘れたプラスチックのじょうろを
思い出せる自信がない

あの子を呼ぶ老婆の声
飴かチョコレート(とけかかった)

寒さを感じることなく
料理は鍋のふちに背伸びし
あくを注意 ....
いつか一緒に死海に行こうと
あの人が言うものだから
いつかっていつだろうかと
わたしは鼻をくすぐられる

あまいあまい
ほっとみるくのにおいは
たいようのように
あたたかくて
あつく ....
くちなし色の便箋に書けば 口にせずとも想いがつたわる
そんな 企みたくなるいいつたえ
でもくちなしの花がどんなだったか
ずっと長いこと思い出せずにいる


いつかおまえに すきな花を問うた ....
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草の花- 杠いうれ自由詩6*08-4-17

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