すべてのおすすめ
杉の木から 吹き降ろされた雪が
荒れる風に乗り 空気になだれる
開けた戸から数歩
白く 冷たく
散らされる雪と
ふらり 共に立つ
お迎えに参ります 春
背中にかぶさる重さも
....
赤い雲が青空に溶けていく
さなぎの上に 初めて羽をひろげる鬼ヤンマ
透明な四枚の羽と 複眼に陽が射す
洗濯ものを 外に干す
水辺の近くに立つ 銀の洗濯棒が光を集める
風波をかぶる池の石 ....
町では桜も散り 山すその我が家までの
道沿いに見える畑には 林檎や梨の花が咲き
雪溶けの遅かったこの地にも 緑の季節が流れ始めた
除雪機で雪をとばし なんとか建てたビニールハウスでも
稲の ....
白く降り止まぬ豪雪に立ちつくし
枝は のしかかる重みにバリリと折れ
春の澄み切った青空の下
まるたんぼうになって
根はネズミにかじられ
もう売り物を実らせない
切り倒され処分される ....
早朝の五時から受け付けをする
眼科の玄関の前には
五時前から人が並ぶ
診察は八時からだけど
みんな 少しでもはやく見てもらって
仕事や生活に戻ろうと
ガラス戸が開くのを待っている
....
のどに はしゃぐ みめいの
つきの すずか つむぐ かるた
まわる やまの はるか さます
かやの ねむり まどう むごん
みちぬ おもい ゆきて きえる
かえぬ こころ ぬぐう ....
なんで 私が
あなたの詩が好きかっていうと
ソウルフル だからだよ
どんな アプローチでも 言葉も形
完璧じゃない
音や みてくれから くるものが
ほっとけない感じなんだ
....