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今宵 契ろう。
きみの血と
きみの精神を
わたしの肉と
わたしの感性を
むずかる月の下で。
つまり詩というものが
人類を語るためのものならば
骨髄の中に
血液の中に
どさくさに紛れて
流れているお猿さんを
見つけるためのものならば
女は詩を作り得ない
女は女である ....
電車に乗って 15分
何をしようか
転寝をして奇妙な夢をみたり
本を読んで世界の美しさに涙したり
今日のあなたを思いだして
自然と笑みをこぼしたり
....
死にゆく蝉の声で起こされて
夏と寝ていたと気づかされる
まどろむ意識の中で
シーツに潜む
残り香を探す
枕の隅に
鼻を押し当てる姿は誰にも
見つかることはなく
....