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わたしのバッグは黒色で
いつもぷくっと膨らんで
それで非常に重たいです
いつも利き手で持つ為か
右腕だけがだらりと伸びて
地面に付くほどになりました
バッグを持っていないと均衡が取 ....
老朽化の進んだ体育館は
二階に観客席が付いていて
死んだ蛾や蝉がたくさん落ちていた
わたしは
つま先の赤いうわばきで
それらの死骸を踏み砕き
空へ近づこうとするかのように
一人でそこへの ....
八月が終わらなければいいと
願っていた
そのときわたしは
小学五年生で
朝顔を上手に育てることが出来なかった
そして
支柱にぴよぴよと巻き付いた
枯れた朝顔に
まだ毎朝ぼんやりと水 ....
・
わたしの住む町にはトンネルがある
トンネルはぽっかり口を開いて
雨の日にも晴れの日にもただ
怠惰そうに横たわっている
トンネルってなんだか産道みたいだ
トンネルを通り抜けるとい ....
二十三年間生きてきたのに
おめでとうのひとつも
満足に言えない
そのことについて
頬杖をついて考える
一人で
室内で吐く息は白い
ストーブは足元ばかりを熱くする
家 ....
*
最近
妻が出来た
嫁を娶ったのではない
わたしは女であるから
正確にいえば
嫁の方から勝手に来たんである
或る夜のことだった
四百円を手にちゃらちゃらさせながら
....
千月 話子さんの吉田ぐんじょうさんおすすめリスト
(6)
タイトル
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カテゴリ
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日付
バッグの意味
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吉田ぐん ...
自由詩
13
08-7-25
赤いうわばきとたいくかん
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吉田ぐん ...
自由詩
25
07-9-7
えいえんの夏
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吉田ぐん ...
自由詩
27
07-8-10
トンネル/天国/書店
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吉田ぐん ...
自由詩
21
07-7-27
おめでとうの仕方
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吉田ぐん ...
自由詩
24
07-1-12
妻の話
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吉田ぐん ...
自由詩
27
06-10-6
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