すべてのおすすめ
筆先で湛えきれず
液体が
ぽたり、ぽたり、と
滴るので
両の掌をくぼませて、ふくらみをつくり
上向きに 
すこしかさねて
それをすくおうとしてみるけれど
わずかな隙間を
液体はすりぬ ....
送電線の下をくぐって
アスファルトの海を
ぼくたちは、
泳いで、


はりめぐらされる
緯度や経度に
足をとられながらも
ひたむきに
日帰りの旅をくりかえす
ねむる前、ときどき
 ....
満水の夜に
感覚をとぎすませながら
無数の魚が泳いでいる
距離と、位置と、
上昇する体温と、
そういうものを
止めてしまわないように


蛇口に口をつけて
あふれ出すカルキを吸うと ....
目がさめると
世界は半透明だった


そうか、ゆうべ 
基地をつくったのだ
求めていた体温に
ほどちかいぬるさと
液体でも固体でもない感覚の
その場所で
眠ることは
ひどく ここ ....
コンクリートの丸いもようは、踏んじゃだめよ
って、
しあわせになれないから
って、
きみが言ったとき
さっき
二度ほど踏んでしまったぼくは
ちょっと泣きそうになって、あわてて
声をだし ....
辻野克己さんの望月 ゆきさんおすすめリスト(5)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
水墨夜- 望月 ゆ ...自由詩50*06-4-14
ブレス- 望月 ゆ ...自由詩55*06-2-4
夜明けの水位- 望月 ゆ ...自由詩57*05-12-10
寒天の内側- 望月 ゆ ...自由詩1205-12-3
空をみていた午後- 望月 ゆ ...自由詩49*05-6-8

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する