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犬や猫や蛇が増えてきて
だんだん部屋が狭くなってきた
布団を敷くにも食事を用意するにも
いちいちまとわりついてくるので
うっとうしくてしかたないのだが
あとでどうにかしようと思っているうちに ....
店先でいきなりりんご齧ってやろうか
店番は慌てるだろうな
噛んだら血を吹きそうな赤いりんご
いきなり齧って
お金も払わずに逃げてやろうか
みんな唖然とするだろうな
舟に乗って逃げてやろうか ....
雨戸を閉めきった家が並ぶ
かんかん照りの通りを行く
夏の盛りの日中
打ち水のあとも乾いた道には
猫の一匹もいない
影ですら焼き付くよう
こんな時にどこからか
トロイメライが流れてきたら
 ....
泳ぐ人々の
夢で見られた
歌の練習をした廃屋に
きみの写真が飾ってある
と言ってくれたっけ
でもそうやって
憧れているわけにもいかない
細かな雨をまとった電車は
地面の下に
郊外を滑 ....
夜中に目が覚めて
屋上の鉄がさやさやと鳴り
滴りの下で
首を引っ掛けては結び
あやとりが永遠に
終わらないとしたら
どうする?
人かとも見える群れは腕を
どこまでも伸ばそうとして
川 ....
埋められないもの
菫の青
肩に触れる風
新しい靴底で感じる地面の硬さ
夜にはずっと
夜の歌を
花には静かな
生きることがまだ
残されていた
まどろみの
虚ろに耐えている
生物がいると
伝えてくれたこともあり
それならばこのようにして
指を浸し
呼び止めるならば
花は花を覆い
応えた面影の数にだけ
ゆるく髪を梳かし
蛇行 ....
ゴースト(無月野青馬)さんの春日線香さんおすすめリスト(7)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ストーブ- 春日線香自由詩313-12-7
りんご- 春日線香自由詩313-9-30
トロイメライ- 春日線香自由詩713-7-14
黒猫- 春日線香自由詩313-6-13
メルヘン- 春日線香自由詩313-6-2
夜の歌- 春日線香自由詩513-5-24
- 春日線香自由詩313-4-15

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