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私がふたごだったとき
ずっと森で暮らしてた
ふたりおそろいの服を着て
毎晩同じベッドで夢を貪りあった
ふたり一緒にいること
それが当たり前の世界だった

私がふたごだったとき
世界はひ ....
夏休み前の教室で
ぼんやり先生の授業を聞いていた

教室の窓の外では
アブラゼミがうるさいくらいに鳴いていて
授業に集中できない僕の頭の中を
これでもかというほど占領していた

ジージ ....
薔薇をあなたに
五月の薔薇をあなたにあげたくて
私はひとり庭をさまよっている

ハーブの花畑を通って
クレマチスの花園へ
キングサリのアーチをくぐったら
そこはもう薔薇迷宮
色とりどり ....
やわらかに色紙の花園で
子猫が蝶々を追って駆けて行く
{ルビ淡紅色=ときいろ}の薫りを放つ花たちは
自慢の花びらを踊らせることにいそがしく
まるでそれは雨のように降りしきり
この花園を埋め尽 ....
風の中で震えていた瞳
あの日突然奪ったくちびるを
二度と忘れはしない

美しい少女よ
一生分の愛を君に捧げよう

自分勝手な愛で
君を愛し続けることを許して欲しい

例え永遠にこの ....
世界中にあふれている
たくさんの言葉たち

きれいな言葉
やさしい言葉
愛にあふれた言葉

どれもみんな素敵だけれど
でもちがうのよ

私が探しているのは
胸にかちりとはまる
 ....
僕の庭には不思議がいっぱい
黄昏の影の傾くところ
時間とともに変わってく
はてさて僕のいる場所は?

僕の庭には不思議がいっぱい
落ち葉の言葉を聞くかかと
踏んでも踏んでもぶつくさと
 ....
今夜も蜜のような月が出た
夜を飛ぶにはふさわしい月夜だ

さあ窓を開けて
翼なんかいらない
飛ぼうと思う気持ちさえあれば
どこへだって飛んで行ける

蒼い闇に溶けて行く
この高揚とし ....
風に乗せて飛ばす花びら
薄紫色の想いを込めて
勿忘草の空へ問いかけるの
憶えているかしら 花の色
風も季節もあの頃のまま
ただあなたの心だけ変わったの
ねえ時を止めて
おとぎ話をこわさな ....
虹を見ていた
空に放物線を描く光の帯を
虹を見ていた
あの日君と眺めた七色の輝きを
虹を見ていた
ただ黙って見ていた
思い出は今も胸に消えない懐かしい橋をかける

あの日僕らは雨上がり ....
蒼い影を映して続く冬の森には
透き通った何かが隠れている
凛と張りつめた空気の中で
何かが動き始めている
それは凍りついた木々の向こうに
広がるはるかな世界
白いやさしい{ルビ時間=とき} ....
月が銀青色に染まる時
ユニコーンが目を覚ます
冷たく輝く月の光に
象牙色の角が光り
キーンコーン
青白い星は夜を彩る

のっそり起き上がったユニコーンは
青い瞳を輝かせ
暗い森の中を ....
秋めいた頃
あの丘の上に
古城があったような気がします

前に見たことあるような
なつかしい
古城があったような気がします

それから何日か経って
私の心に古城が建ちました

前 ....
きらきら きらきら
シルバースター
しんしん しんしん
夜の音
ぴかぴか ぴかぴか
イエロームーン
ぴこぴこ ぴこぴこ
空飛ぶ円盤
朝はこくこくと
近づいている
星も見えない
どこまでも暗い夜
ごうごうと唸る夜の咆哮と
草原を吹き渡る風の音だけが響く

僕はひとりきりの部屋で
夜が明けるのを
時が訪れるのを
ただじっと待っている
わずかに僕を ....
僕がなかなか寝ないので
ママが「おやすみなさい」の森へ
行きなさいと言った
僕はしかたがないので
安心毛布を引きずって
「おやすみなさい」の森へ向かう

森は暗くて静かだった
誰もいな ....
どこにも行かないで
そばにいてみつめて

月も凍えるこんな夜は
誰もが人恋しさに震えながら
星の{ルビ運命=さだめ}に想いを寄せるの

流星がスパークしながら
落ちて行くわ涙のように
 ....
月明かりに揺れる影を追いかけて
僕は真夜中を走り抜ける
君の姿は見えないけれど
きっといつかつかまえてみせるよ

みんなが寝静まった真夜中
僕たちは追いかけっこをする
君はうまい具合に影 ....
ゆりあさんの未有花さんおすすめリスト(18)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
私がふたごだったとき- 未有花自由詩24*09-9-3
夏の魔法- 未有花自由詩23*09-7-15
ガーデン- 未有花自由詩21*09-5-19
花の森にて- 未有花自由詩19*09-4-13
アネモネ- 未有花自由詩17*09-3-24
迷子- 未有花自由詩17+*09-2-3
僕の庭には不思議がいっぱい- 未有花自由詩8*08-10-11
夜間飛行- 未有花自由詩16*08-8-27
リラの夢- 未有花自由詩9*08-5-8
虹を見ていた- 未有花自由詩17*08-2-18
新しい年のために- 未有花自由詩11*08-1-4
月とユニコーン- 未有花自由詩11*07-11-12
古城- 未有花自由詩11*07-9-19
夜明け- 未有花自由詩9*07-9-5
草原にて- 未有花自由詩18*07-3-19
「おやすみなさい」の森- 未有花自由詩16*06-12-27
神話- 未有花自由詩11*06-12-4
真夜中遊戯- 未有花自由詩8*06-11-10

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