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飼っていたのは、音のない荒野
はちがつの、日なたに置かれたたまごのように
だきすくめるたび
わたしのりんかくを剥がすもの
透明な模型のような日々
を、くみたてる
....
ちいさな腫瘍があった
おそらく、せかいというものから隔てられた朝
ぎこちなく、触れることで
ぼくらが確認していたのは
痛みだったのだろうか
{引用=
この詩は、きみの
平 ....
キコ、あの頃みたいに
カッターナイフ遊びがしたいよ
廃校の裏に捨てられた注射器に
ためた雨水を夕陽に透かせば
遠い異国へ運んでくれる
琥珀色のモルヒネになったね
キコ、無人 ....
きれいな名前をもらった
壊れないように
ちいさく口ずさむよ
動かない両足を
なげだしたまま
今夜も
きみは訪ねてこないね
夜のじかんは
やさしく騒がしくて
フラスコの中に ....