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雲に覆われた
夜空を見上げる
なにも考えずぼーっと
空の深さが分からなくて
ただ眺めている
その空を区切る電線と
夜空にぼんやり浮かび上がった鉄塔
風がさわさわと渡る
僕は ....
高崎線に乗り換えると
電車の調子が悪いのか
モーター音がいつもより大きい
回転数の上昇に合わせて甲高くなり
惰行から力行に入れるとまた悲鳴をあげる
あぁ懐かしい
吊り掛け駆動だ
....
セブンイレブンに買い物に出る
夜の旧国道はひっそりとして
思い出したように車が行き交うだけ
秋の虫がてんでに声を競う
聞こえてくるのはそればかり
淡い闇を纏う街を見ていると
何だか現実 ....
運河に架かる橋に立つ
とおく
離れた風景
それは空が広く
開放的な風景でもある
けれど
あるべきものが何もない
陽は
とおく
小さなビルの彼方に落ちて
地平の近 ....
低価格が売り
のイタリアンレストランチェーンで
今日も時間を潰している
学校帰りの高校生集団
乳児を連れた家族
帰りに一人で夕飯を食べる会社員
そういえばこの店では
おひとりさま ....
言葉に鋭敏になろうとする僕は
言葉から復讐される
言葉で顕わになどできやしないと
世界は刻一刻と産まれ続けるだけだと
跨線橋の階段を登って行く
夕焼けは淡く世界を染めている
こ ....
にわかに雨が降り出す
濃厚に萌え立つ雨の匂い
という名のアスファルトの匂い
パラパラパラと傘を撃つ
雨粒が急速に嵩を増して
バラバラ
ザ
ザー
ともはや見分けもつかずに
速 ....
何も考えずに済む 静かな日々が待っている
それが望んでいたこと 筈だった
月明かりの下を歩く 潮騒が流れ込む
満たされた音を抱え 胸の奥に滴る情動を
なぞ ....
七夕なのに雨模様
願い事を見透かしてしまう僕には
あまり関係のない事実
笹を(と携帯に打ち込んだところで、稽古が終わった娘が車のドアガラスを叩いたから、作業を中断をせざるを得ない)
※ ....
自然には矛盾がない
人の心が矛盾を作り出している
三回忌法要で坊さんが話された
訓話の言葉を噛み締める
語る言葉が圧倒的に足りない僕は
何を書き残そうとしているのだろうか
語る ....
疾走する赤き車
似つかわしくない車
それでも
気にならなくなった
麻痺したのだ
新産業道路から
尾久橋通りへ
さらに環状七号線へ
夜の四車線道路をとばす
その恍惚感
月の光 ....
遠い風/海の凪
光の海/遠い風
潮騒を割り溢れ出る光の帯
遠く海を渡るカモメが一羽
君のもとへ早く
焦らずに帰ろう
遠い風/海の凪
もう陽がしずむ
曖昧になる境界
遠い海 ....
何もない日が不安なのは
僕の心がゆれているからだ
縛られたい
アンカーが欲しい
ユラユラゆれ続けて
何処までも流れていくから
空の青さにさえゆらいで
昼休みにあてもな ....
仕事帰りの疲れた身体をシートに沈めると
ひと駅間に
うつらうつら
して
ごく短い夢/妄想を見てしまう
夢/妄想から醒めた瞬間
時間の感覚が混乱して
おいてきぼりを食らった気分で
....
濡れたままで立ちすくむ
シャワーがザァザァと音を立てている
頭から水に撃たれたまま僕は
君の記憶すらも流してしまおうとしている
モウドウデモイイヤ
光を感じることができなくて
荒む ....
涸れた港を見下ろす丘の上
にある廃墟のような酒場で
俺は飲んだくれている
のかすら分からない
ただまどろんで
きしむ壁をすり抜けて
吹き込んでくる風に
震えているのか
スト ....
薄暗い河原にしゃがみ込んで
肌寒い風に吹かれながら石を拾う
積んでは崩し 積んでは崩す
水の流れる音がする
向こう岸に繋がっていた橋は
いつのまにか流されて
橋脚だけが空に突き立っ ....
あ
声にならないひとこと
君はテーブルに突っ伏す
修学旅行で撮った百数十枚の
写真をテレビに映して
得意げに/楽しげに
拡大したり縮小したりして
鑑賞していた時のことだった
....
震える言葉を摘み取ってみる
掌の中でフルフルと揺れて溶けて
流れることも滴ることもなく揮発する
赤い液体を吸い込んでしまった
痺れる感覚は思い込みなのか条件反射か
そんなこと、どっちでも ....
君に対して
誠実な言葉を口にすることが
できなくなったのは
君が僕を軽く扱うから
それは僕が
気が付かないまま
不誠実な行為を繰り返して
いたからなのか
ゆっくりと壊れてゆ ....
台所に転がっていた
折りに入っていた桜餅は
ちんまり小さくて
一口でも食べ切りそうだ
桜色が濃すぎて
鮮やかでキッチュで
どう見ても体に悪そう
だから少しニヤけながら食べよう
....
タスケテクダサイ
テンポとは最早
言い難いほどに
ゆっくりと打ち鳴らされる
バスドラ
露悪趣味も極まった
唄うことの価値を無視するような
声帯を抑制した嗄れ声
空虚で儚く
....
高崎線の電車はスローダウン
ターミナル駅にゆっくりと進入する
携帯電話から窓の外へ顔を向けると
常磐線の線路上をこちらよりもゆっくりと
白地に赤帯の見慣れない電車が
高架ホームに進入しよ ....
二階の窓から曇る夜空を眺めている
降りだしそうな雨をむしろ望んでいる
雨に撃たれてしまいたい
世界に射抜かれる前に
この街を焼き払おうか
*** ** *
持ちきれないほ ....
漢字の練習とかでさ
同じ字をずっと書いていると
突然
あれこの字ってこんな形だったっけと思うことあるよね
娘がポツリと言う
漢字の書き取りではないけれど
仕事で文字ばかりを ....
その手を離さないで
今の僕は放たれて
たちまち空に
吸い込まれてゆく風船で
空の奥のそのまた奥
何もない空間を漂って
あなたの知らない街に
あなたの知らない姿で
降りて ....
キィィィィ ンンン
鳴っている
塾帰りの娘を迎えに来て
路肩に車を止めてエンジンを切る
ガラス1枚隔てられただけで
街のノイズは膜を張られ
夜の静寂が濃くなるから
ィィィィィ ....
豊洲から有明へ
ゆりかもめ沿いに
豊洲駅を東へ歩く
すぐに現れるガス資料館を抜けると
広大な空き地が広がる
新開地とはこんな
空っぽの場所を指すのだろうか
遠景は遠すぎるが故 ....
夜を走る電車
十五両編成の最後尾
ゆっくり居眠りしようと
乗り込んで席を確保した
はずだったのに
次の駅から
スノーボードと思しき
荷物を抱えて乗り込んできた
二十代前半の女性が
暫 ....
主の居ない実家の風通しに行って
帰京する日の昼食は
親父が通いつめていたラーメン屋
生前
親父は帰省していた僕が帰京する日には
決まってこのラーメン屋で一緒に昼食を食べた
それだけ ....
……とある蛙さんのkauzakさんおすすめリスト
(81)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
夜の空
-
kauz ...
自由詩
6*
10-12-1
最新車両から旧型車両を透視する
-
kauz ...
自由詩
9*
10-10-11
故郷を見失って久しくて
-
kauz ...
自由詩
8*
10-10-2
とおく離れた風景
-
kauz ...
自由詩
6*
10-9-21
イタリアンレストラン
-
kauz ...
自由詩
6*
10-9-1
鈍い感覚器
-
kauz ...
自由詩
4*
10-8-21
降りだす雨
-
kauz ...
自由詩
5*
10-8-11
何も考えずに済む/静かな日々が待っている
-
kauz ...
自由詩
4*
10-7-21
七夕なのに雨模様
-
kauz ...
自由詩
5*
10-7-11
矛盾
-
kauz ...
自由詩
6*
10-7-1
赤き車
-
kauz ...
自由詩
7*
10-6-21
遠い風
-
kauz ...
自由詩
11+*
10-6-11
ゆれるからアンカーを
-
kauz ...
自由詩
4*
10-6-1
高崎線の駅間距離は存外に長い
-
kauz ...
自由詩
6*
10-5-21
濡れたままで立ちすくむ
-
kauz ...
自由詩
7*
10-5-11
永遠のとば口
-
kauz ...
自由詩
8*
10-4-24
夜の河原
-
kauz ...
自由詩
5*
10-4-18
写真を消したことも思い出になる
-
kauz ...
自由詩
6*
10-4-10
震える言葉を摘み取ってみる
-
kauz ...
自由詩
7*
10-4-3
毒
-
kauz ...
自由詩
12*
10-3-27
桜餅
-
kauz ...
自由詩
9*
10-3-20
空虚で儚く猥雑でしぶといワルツ
-
kauz ...
自由詩
4*
10-3-13
5分だけ鉄ちゃん
-
kauz ...
自由詩
7*
10-3-6
二階の窓から曇る夜空を眺めている
-
kauz ...
自由詩
13*
10-2-27
ゲなんとかという現象
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kauz ...
自由詩
18*
10-2-20
リセット願望_弐
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kauz ...
自由詩
5*
10-2-13
耳鳴りに親和する
-
kauz ...
自由詩
12*
10-2-6
湾岸/都心/新開地
-
kauz ...
自由詩
17*
10-1-23
人畜無害
-
kauz ...
自由詩
16*
10-1-16
語ることのない物語
-
kauz ...
自由詩
11*
10-1-9
1
2
3
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